2007年の第25回シンポジウム(新潟)へ向けての提案

新潟から考える核・石油文明の現在と未来

来年のシンポジウムへ向けての提案

藤堂 史明 (とうどう ふみあき)

新潟は日本海側の中核都市であり、拡散した都市開発と過剰な自動車交通・公共事業依存、原子力施設の立地など、日本の地方が抱える問題を典型的に抱えています。現代の日本の核・石油に依存した文明のあり方を根本から問い直すという試みにとって、新潟の自然・街・暮らしから持続可能な経済と社会を構想することは大変、挑戦しがいのある課題と考えます。

私が取り組んでいる都市交通の改善プロジェクトは、公共交通マップ発行という端緒についたばかりですが、公共交通のネットワークとそれを担う市民のネットワークづくりという課題とそのための手段がはっきりしてきました。

環境保全と両立する地方経済のあり方を模索するため、現代日本が抱えている核・石油文明の課題について議論する機会と思っています。

◇現在企画している新潟シンポジウムの課題

○石油文明
拡散した開発構造、増大する自動車利用、土建依存の地方経済といった問題について現状を把握し、持続可能な経済と交通を構想する。

○核文明
東京電力柏崎刈羽原子力発電所の存在(世界最大の発電電力量)、巻原発への反対運動の成果、新潟への原子爆弾投下計画とそれにかかわる歴史記録を踏まえ、過去の歴史と将来への責任を認識する。

○エントロピー
第24回シンポジウムでも討論された、エントロピー学会での学問的な環境・資源問題へのアプローチの再検討、環境と経済学、環境負荷の統合指標など、エントロピー学会の環境・資源問題にとっての課題の位置づけ、再検討を行う。

◇シンポジウム運営体制など
 新潟は面白い土地であり、興味深い問題点を多く抱えていますが、人が足りません!!!

企画運営・実行委員会への参加と協力を広く会員諸氏に呼びかけます。

連絡先: 新潟大学大学院現代社会文化研究科・経済学部 

藤堂 史明 (とうどう ふみあき)  〒950-2181 新潟市五十嵐二の町8050

注:開催期日は検討中ですが、2006年と同時期(11月第3ないし第4週)で会場などの打診が進められています。(いづ)