7月2日(土) NHK総合   巨大津波 医師たちの記録

2011年7月2日(土) 午後9時00分~9時50分総合テレビ

果てなき苦闘 巨大津波 医師たちの記録

2万3千人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災。宮城県石巻市では、巨大津波によって市街地が壊滅的被害を受け、116の医療機関ほとんどが機能停止するなか、唯一残った病院が地域20万人の“いのち”を守り続けてきた。ベッド数400の石巻赤十字病院。災害拠点病院として自家発電や緊急時の水などを備え、医師たちも災害医療の専門的な訓練を受けてきたにも関わらず、今回の大震災は想像を超える事態の連続だった。
巨大津波によって、思うように機能しなかった初期の救命活動。津波による独特の症状に戸惑う医師たち。行政機能も崩壊するなか、医療の役割を超えて食糧や水を調達し、衛生状態の改善に乗り出さなければならない事態。そして3ヶ月たった今なお脅かされ続ける、被災者たちの“いのち”。NHKのカメラは震災直後から、このかつてない現場を二人の「災害医療」のプロフェッショナルの目線を通じて記録し続けてきた。石巻赤十字病院の外科部長で、県の災害医療コーディネーターも務める石井正医師。そして、今回の大震災を受けて救命救急チームのリーダーに抜擢された小林道生医師。二人はいまも、“1000年に一度”の巨大津波がもたらした現実と苦闘し続けている。番組では、200時間を超す震災後の石巻赤十字病院の映像に加えて、震災から3か月たったいま、医師たちが向き合う地域の“医療崩壊”といった現状も取材。「災害医療」の歴史的記録をつづる。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110702.html