フランクフルター・アールゲマイネ(FAZ.net)記事抄訳(9)

福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

2011 年4月17日
(脱原発)
コストについての論争-大規模停電にならないための警告(ドイツ情報)
エネルギー変革の為の日程表についての連邦政府と州政府の合意の後、コストについての議論が始まった。FDPの次期委員長Roesler は緑の党がヒステリックな電力価格論争
において警告している「エネルギー・ソリ*」はないとしている。
*Energie-Soli :エネルギーのための連帯;東西ドイツ統一にさいして現在も旧西ドイツ市民が東独再建の為に払っている税金になぞらえ、エネルギーのために税金を払うことを意味している。

2011年4月19日
(チェルノブイリの傷跡)
ポーランドからのきのこ(東欧原発事情)
チェルノブイリの災害の結果は白ロシアに重くのしかかっている。
それにもかかわらず、新しい原発が計画中である。そして、あとあと白ロシアで売られるためのアンズタケ(食用に好まれる=訳注)をとりにいくためのポーランドのトラックがいまもそこにいる(世界的な原発ロビーの策略=訳注)

2011年4月19日
(脱原子力)
速く?ただひたすら速く、速く?
連邦首相は原子力エネルギーからの脱出を速やかに達成しようとしている。これほどの速度は政治的な動きとしてはまれである。法律的にどうしても必要なものを急いで見つけている。

2011年4月19日
(フランス)
原発の電力はけっして有利ではない
エネルギーコンツェルンのEdF自身、国(フランス)は電力価格を低くおさえていると考えている。サルコジ大統領は選挙戦で価格上昇についての論争を恐れている。原発反対者はそれは真実だと感じている。

2011年4月19日
(エネルギー政策における方向転換)
Seehoferの自ら選んだ記憶喪失(ドイツ事情)
CSUのなかではエネルギー政策におけるHorst Seehofer(核エネルギーの先駆者)の方向転換に対する反対はほとんどみられない。将来においてバイエルンは北海の風力発電装置に依存することができる、丁度、原子力エネルギー時代の前に石炭を輸入していたように。

2011年4月19日
(国際分配者会議)
EUはチェルノブイリに最大限の支払いをしている(欧州事情)
ウクライナはチェルノブイリで1986年に爆発した原子炉を安全にするために15億6000万ユーロ(1900億円)を受け取る。国際分配者会議は火曜日(4月19日)にこれに同意した。最大の寄付者は現在はEUである。

2011年4月19日
(チェルノブイリ)
おそらく2万年に一度のことである
チェルノブイリの石棺のなかで「金の回廊」を通って原発の壊れたコントロールルームに到達できる。FAZの通信員Konrad Schullerは原発事故後25年の放射能で汚染された「宇宙」での気味のわるい徘徊について報告している。

2011年4月20日
(日本)
政府は福島原発の周囲の立ち入り禁止地区をあきらかにした。
日本政府は福島原発廃墟の周囲20kmの広大な避難地区を立ち入り禁止地区にすることを明らかにした。その間、原子力工場の労働者たちのひどい健康状態(生命に危険な過労状態)について一人の医師が報告している。

2011年4月20日
(Hamme-Uentropにおけるトリウム原子炉)
もう一度原発、あともどり
トリウムの高温原子炉300について多くのひとが話をしている。新しい原子炉ラインの原型、それは将来のカードとして価値がある。それは最大負荷電力のもとでわずか423日稼動したにすぎない。そのほかに法律、コスト、廃棄物問題が残っている。

2011年4月20日
(原子力についてのFAZによる世論調査)
息もつかせぬ変化
福島の災害以来、ドイツ人はどんどん原発離れをしている。激しい反原発派の割合は西ドイツでは約26%からいまや42%に増大した。東ドイツでは29%を超えている。

フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online – FAZ.NET
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フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung – F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。