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投稿者 : solo 投稿日時: 2012-07-06 12:13:32 (1714 ヒット)
エントロピー学会・関西セミナー
公開講演会
「福島第一原発の事故原因と 大飯原発再稼働問題」
なぜ私はネイチャー誌に論文を投稿したのか なぜ私は民主党に離党届を提出したのか
講師:平智之氏(衆議院議員・京都一区選出)
平智之氏は、京都大学工学部物理工学科で高温金属、米国 UCLA 大学院でファインセラミクスの材料強度学を専攻した 経歴を持つ。材料の特性を知るなかで原子炉の安全性がいか に脆弱であるかを思い知らされたと述べている。昨年の 12 月には、鳩山元首相との共著で『ネイチャー』誌に寄稿し、 福島第一原発過酷事故についての政府や東電が発表するデ ータの信憑性に疑問を呈しつつ、再臨界と核爆発の発生の可 能性を指摘している。平氏は、福島第一原発の過酷事故発生 原因が解明されないままに大飯原発を再稼働すると決定し た野田政権の姿勢に抗議し、6 月 18 日に民主党に離党届を提 出している。平議員に、福島原発事故の真相や日本政府や与 党の意思決定の実態はどうなっているのか、エネルギー政策 を転換するために我々は何をすべきかなどについて語って いただく。
【日時】 2012年7月28日(土)15時~17時
【会場】 同志社大学新町校地「臨光館」 207号室 京都市営地下鉄「今出川」駅より北西方向に徒歩約 7 分。
【参加費】会員・会員同額/予約不要 一般:500 円 学生・大学院生:無料(会員以外の皆様の参加も歓迎します。)
【主催】エントロピー学会・関西セミナー
ホームページ:http://kansemi.jp/
エントロピー学会 ホームページ:http://entropy.ac/

【お問い合わせ先】同志社大学経済学部 和田喜彦 yowada(@)mail.doshisha.ac.jp
電話 Fax:075-251-3582

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-08-06 10:03:47 (2172 ヒット)
「放射線の健康への影響について」児玉龍彦教授発言
**************************************
以下は、同発言を守田敏也さんが文章化したものです。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/977fab022cdc9a1db44b8384504de697
**************************************

衆議院厚生労働委員会 「放射線の健康への影響について」児玉龍彦教授発言 7月27日
http://www.youtube.com/watch?v=eubj2tmb86M

私は東京大学アイソトープ総合センター長の児玉です。3月15日に、大変に驚愕しました。私ども東京大学には27箇所のアイソトープセンターがあり、放射線の防護とその除染などの責任を負っております。
私自身は内科の医者でして、東大病院の放射線の除染などに数十年関わっております。まず3月15日の午前9時ごろ、東海村で5マイクロシーベルトという線量を経験(観測)しまして、それを文科省に第10条通報ということで直ちに通報いたしました。
その後東京で0.5マイクロシーベルトを超える線量を検出しました。これは一過性に下がりまして、そのあと3月21日に東京で雨が降り0.2マイクロシーベルト等の線量が降下し、これが今日までの高い線量の原因になっていると思っております。このときに枝野官房長官が、さしあたり健康にあまり問題がないということをおっしゃいましたが、私はじっさいにこのときにこれは大変なことになると思いました。なぜなら現行の放射線の障害防止法というのは、高い線量の放射線が少しあることを前提にしています。このときは総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります。

ところが今回の福島原発の事故というのは、100キロ圏で5マイクロシーベルト、200キロ圏で0.5マイクロシーベルト、さらにそれを越えて、足柄から静岡のお茶にまで汚染が及んでいることは、今日、すべてのみなさんがご存じの通りであります。
われわれが放射線障害をみるときには総量を見ます。それでは政府と東京電力はいったい今回の福島原発事故の総量がどれぐらいであるかはっきりとした報告はまったくしていません。
そこで私どもはアイソトープセンターの知識をもとに計算してみますと、まず熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが露出しております。ウラン換算では20個分のものが漏出しています。
さらにおそるべきことにはこれまでの知見で、原爆による放射能の残存量と、原発から放出されたものの残存量は1年経って、原爆が1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の1程度にしかならない。
つまり今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、原爆数十個分に相当する量と、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出したということが、まず考える前提になります。
そうしますと、われわれはシステム生物学というシステム論的にものをみるやり方でやっているのですが、総量が少ない場合には、ある人にかかる濃度だけを見ればいいです。しかしながら総量が非常に膨大にありますと、これは粒子の問題です。
粒子の拡散というのは、非線形という科学になりまして、われわれの流体力学の計算ではもっとも難しいことになりますが、核燃料というものは、砂粒のようなものが、合成樹脂のようなものの中に埋め込まれております。
これがメルトダウンして放出されるとなると、細かい粒子がたくさん放出されるようになります。そうしたものが出てまいりますと、どういうことがおこるかというのが今回の稲藁の問題です。例えば岩手の藤原町(注)では、稲藁5万7千ベクレルパーキログラム、宮城県の大崎1万7千ベクレルパーキログラム、南相馬市10万6千パーキログラム、白河市9万7千パーキログラム、岩手6万4千パーキログラムということで、この数値はけして同心円上にはいかない。どこでどう落ちているかということは、その時の天候、また例えばその物質が水を吸い上げたかどうか、にかかります。

今回の場合も、私は南相馬に毎週行っています。東大のアイソトープセンターは現在までに7回の除染を行っていますが、南相馬に最初にいったときには1台のNaIカウンターしかありません。農林省が通達を出した3月19日には、食料も水もガソリンもつきようとして、南相馬市長が痛切な訴えをWEBに流したのは広く知られているところであります。
そのような中で通達1枚を出しても誰も見ることができないし、誰も知ることができません。稲藁がそのような危険な状態にあるということは、まったく農家は認識されていない。農家は資料を外国から買って、何十万という負担を負って、さらに牛にやる水は実際に自分たちが飲む地下水にその日から代えています。

そうするとわれわれが何をやらなければいけないのかというと、まず汚染地で徹底的な測定ができるように保障しなければいけません。われわれが5月下旬に行ったときに1台しか南相馬になかったというけれど、実際には米軍から20台の個人線量計が来ていました。しかしその英文の解説書を市役所の教育委員会で分からなくて、われわれが行って、教えてあげて実際に使いだしてはじめて20個での測定ができるようになった。それが現地の状況です。
それから先程から食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウンターというのではなしに、今日ではもっとイメージングベースの測定器が、はるかにたくさん半導体で開発されています。なぜ政府はそれを全面的に応用してやろうとして、全国に作るためにお金を使わないのか。3カ月経ってそのようなことが全く行われていないことに私は満身の怒りを表明します。
第二番目です。私の専門は、小渕総理のときから内閣の抗体薬品の責任者でして今日では最先端研究支援ということで、30億円をかけて、抗体医薬品にアイソトープをつけて癌の治療をやる、すなわち人間の身体の中にアイソトープを打ち込むのが私の仕事ですから、内部被曝問題に関して、一番必死に研究しております。

そこで内部被曝がどのように起きるかということを説明させていただきます。内部被曝の一番大きな問題は癌です。癌がなぜ起きるかというと、DNAの切断を行います。ただしご存知のように、DNAというのは二重らせんですから、二重のときは非常に安定的です。
それが細胞分裂するときは、二重らせんが1本になって2倍になり、4本になります。この過程のところがもの凄く危険です。そのために妊婦の胎児、それから幼い子ども、成長期の増殖の盛んな細胞に対しては、放射線障害は非常な危険性を持ちます。
さらに大人においても、増殖の盛んな細胞、例えば放射性物質を与えると、髪の毛に影響したり、貧血になったり、それから腸管上皮に影響しますが、これらはいずれも増殖の盛んな細胞でして、そういうところが放射線障害のイロハになります。
それで私たちが内部に与えた場合のことで知っている事例を挙げます。これは実際には一つの遺伝子の変異では癌はおこりません。最初の放射線のヒットが起こったあとにもう一個の別の要因で、癌への変異が起こるということ、これはドライバーミューテーションとか、パッセンジャーミューテーションとか、細かいことになりますが、それは参考の文献をつけてありますので、後で、チェルノブイリの場合や、セシウムの場合を挙げていますので、それを見ていただきますが、まず一番有名なのはα線です。
プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいると聞いて、私はびっくりしましたが、α線は最も危険な物質であります。それはトロトラスト肝障害というところで、私ども肝臓医は、すごくよく知っております。
要するに内部被曝というのは、さきほどから何ミリシーベルトという形で言われていますが、そういうのは全く意味がありません。I131(ヨウ素131)は甲状腺に集まります。トロトラストは肝臓に集まります。セシウムは尿管上皮、膀胱に集まります。これらの体内の集積点をみなければ全身をいくらホールボディスキャンしても、まったく意味がありません。

トロトラストの場合、これは造影剤でして、1890年からドイツで用いられ、1930年頃から日本でも用いられましたが、その後、20から30年経つと肝臓がんが25%から30%起こるということが分かってまいりました。最初のが出て来るまで20年というのが何故かと言うと、トロトラストはα線核種なのですが、α線は近隣の細胞を障害します。そのときに一番やられるのは、P53という遺伝子です。

われわれは今、ゲノム科学ということで人の遺伝子の配列を知っていますが、一人の人間と別の人間はだいたい三百万箇所違います。ですから人間を同じとして扱うような処理は今日ではまったく意味がありません。いわゆるパーソナライズドメディスンと言われるようなやり方で、放射線の内部障害を見るときにも、どの遺伝子がやられて、どのような変化が起こっているかということをみることが、原則的な考え方として大事です。

トロトラストの場合は、第一の段階でP53の遺伝子がやられて、それに続く第二、第三の変異が起こるのが20年から30年かかり、そこで肝臓癌や白血病が起こってくることが証明されています。

次にヨウ素131、ご存知のように甲状腺に集まりますが、成長期の集積がもっとも特徴的であり、小児に起こります。しかしながら1991年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているというときに、日本やアメリカの学者は、ネイチャーに、これは因果関係が分からないということを投稿しております。なぜかというと1986年以前のデータがないから統計学的に有意だということが言えないということです。

しかし統計学的に有意だということが分かったのは、20年後です。20年後に何が分かったかというと、86年から起こったピークが消えたために、過去のデータがなくても因果関係があるということがエビデンスになった。ですから疫学的な証明というのは非常に難しくて、全部の症例が終わるまでだいたい証明できないです。

ですから今、われわれに求められている子どもを守るという観点からはまったく違った方法が求められます。そこで今、行われているのは国立のバイオアッセ―研究センターという化学物質の効果を見る、福島昭治先生という方がチェルノブイリの尿路系に集まるものを検討されていまして、福島先生たちが、ウクライナの医師と相談して500例以上のある症例を集めています。

前立腺肥大のときに手術をしますと膀胱もとれてきます。これを見まして検索したところ、高濃度の汚染地区、尿中に6ベクレルパーリットルと微量ですが、その地域ではP53の変異が非常に増えていて、しかも増殖性の前癌状態、われわれからみますと、P38というMAPキナーゼと、NFカッパーBというシグナルが活性化されているのですが、それによる増殖性の膀胱炎というのが必発性でありまして、かなりの率で上皮内の癌ができているということが、報告されています。

それでこの量に愕然といたしましたのは、福島の母親の母乳から2から13ベクレル、7名から検出されているというがすでに報告されていることであります。われわれアイソトープ総合センターでは、現在まで毎週だいたい4人ぐらいの所員を派遣しまして、南相馬市の除染に協力しております。

南相馬でも起こっていることはまったくそうでして、20キロ、30キロという分け方はぜんぜん意味が無くて、幼稚園ごとに測っていかないと全然ダメです。それで現在、20キロから30キロ圏にバスをたてて、1700人の子どもが行っていますが、実際には南相馬で中心地区は海側で、学校の7割は比較的線量は低いです。

ところが30キロ以遠の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100万円かけて、子どもが強制的に移動させられています。このような事態は一刻も早くやめさせてください。今、一番その障害になっているのは、強制避難でないと補償しないということ。参議院のこの前の委員会で当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそのような答弁を行っていますが、これは分けて下さい。補償問題と線引の問題と、子どもの問題は、ただちに分けて下さい。子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします。

それからもう一つは現地でやっていて思いますが、緊急避難的除染と恒久的除染をはっきりわけていただきたい。緊急避難的除染をわれわれもかなりやっております。例えば図表にでています滑り台の下、ここは小さい子どもが手をつくところですが、滑り台から雨水が落ちて来ると毎回ここに濃縮します。右側と左側にずれがあって、片側に集まっていますと、平均線量1マイクロのところですと、10マイクロの線量が出てきます。こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくてはなりません。

またコケが生えているような雨どいの下、これも実際に子どもが手をついたりしているところなのですが、そういうところは、高圧洗浄機を持って行ってコケをはらうと2マイクロシーベルトが0.5マイクロシーベルトにまでなります。

だけれども、0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しいです。それは建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと、一か所だけを洗っても全体を下げることは非常に難しいです。

ですから除染を本当にやるときに、一体どれぐらいの問題がかかり、どれぐらいのコストがかかるかといことをイタイイタイ病の一例であげますと、カドミウム汚染地域、だいたい3000ヘクタールなのですが、そのうち1500ヘクタールまで現在、除染の国費が8000億円投入されています。もしこの1000倍ということになれば一体どれだけの国費が必要になるのか。

ですから私は4つのことを緊急に提案したいと思います。第一に国策として、食品、土壌、水を、測定していく。日本がもっている最新鋭のイメージングなどを用いた機器を使って、半導体のイメージング化は簡単です。イメージング化して流れ作業にしていくという意味での最新鋭の機器を投入して、抜本的に改善してください。これは今の日本の科学技術でまったく可能です。

二番目。緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定してください。私の現在やっていることはすべて法律違反です。現在の障害防止法では、核施設で扱える放射線量、核種などは決められています。東大の27のいろいろなセンターを動員して南相馬の支援を行っていますが、多くの施設はセシウム使用権限など得ていません。

車で運搬するのも違反です。しかしお母さんや先生たちに高線量のものを渡してくるわけにはいきませんから、今の東大の除染では、すべてのものをドラム缶に詰めて東京にもって帰ってきています。受け入れも法律違反、すべて法律違反です。このような状態を放置しているのは国会の責任であります。

全国の国立大学のアイソトープセンターには、ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところはたくさんあります。そういうところが手足を縛られたままで、どうやって、国民の総力をあげて子どもを守れるでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。
第三番目、国策として土壌汚染を除染する技術に、民間の力を結集して下さい。これは例えば東レとかクリタだとかさまざまな化学メーカー。千代田テクノルとかアトックスというような放射線除去メーカー、竹中工務店などは、放射線の除染に対してさまざまなノウハウを持っています。こういうものを結集して、ただちに現地に除染研究センターを作って、実際に何十兆円という国費をかかるのを、今のままだと利権がらみの公共事業になりかねないいう危惧を私は強くもっています。国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって本当に除染をやるか。七万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに国会は一体何をやっているのですか。
以上です。

(なお文中の障害防止法とは、「放射線同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」のことと思われます。)
注 発言の中に、「岩手県藤原町」という呼称があり、配布資料にも同じように記載されていますが、岩手県には藤原町はありません。岩手県宮古市藤原か、岩手県東磐井郡藤沢町の誤りではないかと思われます。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-25 05:40:17 (1919 ヒット)
原発震災関連情報の全文(PDF形式)が下記URLでダウンロードできます。

http://entropy.ac/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=13&lid=32

原発震災関連情報 2011 年 7 月 24 日更新。

1.はじめに:原発震災の現況と望ましい政策の方向性
1−1.7 月の更新にあたり
 当情報の更新に一ヶ月以上の間が空きまして恐縮です。6 月 11 日に全国的に盛り上がっ
た原発推進政策に対する抗議行動や、脱原発およびエネルギー政策転換の政策的動き(自
然エネルギー買取など)ですが、我々日本人が直面する「人災」とそれに対する対策・防
御という問題の焦点があいまい化させられるという方向性も顕著になっています。また、
原発震災に便乗する個人・組織の動きも活発で、見極めが必要のため、情報の更新が遅れ
てしまいました。原発震災の影響である放射能汚染と、その社会経済的な影響への対策は
正念場にあり、長期化する厳しい現実を看過することも、絶望することも選択すべきでは
ありません。引き続き、関連する情報と今後の展望についてお伝えしてゆきます。

1−2.原発震災の社会的な展開
 東日本大震災をきっかけとする東電福島原発事故により、既に広範囲に放射性物質の降
下が観測され、東北・北関東を中心とした土壌・農・漁業産品の汚染に加え、下水や一般
廃棄物処分場での放射性物質検出も拡大しています。また外国における放射性物質の観測
など、その影響の範囲は世界規模となっています。地球に住む人々を全て被曝者、被災者
としつつあるのが、東京電力福島原発事故の人災です。
 我々は今後、最低数十年以上にわたり放射性物質による汚染にさらされます。日々の生
活、結婚・出産、仕事・勉学等は重大な影響を受けています。従って、必要な対策、戦略
について考え、行動しなければなりません。
 問題がある社会の中でも弱肉強食の競争に勝ち残りさえすれば成功、とする考えが一般
化していた日本ですが、結局は社会的存在である我々は、社会の安全を保つことなくして
は、自分の安全も得られません。この情報を読まれる方々には、長年、原子力の問題に取
り組まれてきた方、事故後、問題の深刻さを知った方の双方おられると思います。単に自
分が助かるための対策から、社会全体の生き残り、将来を考えていきたいと思います。

1−3.人災に自浄作用なし。繰り返される「公害湮滅」の構造。ではどう
するか?
 地震・津波は天災ですが、福島の「原発震災」は「人災」です。この人災には、原発利
権関係者の関与を共通点としつつ、複数の側面があります。
(I) 度重なる指摘、告発を無視して、地震集中地域である日本に、日常から放射性物
質の漏洩と被曝労働を伴い、また地震によって壊れる原発を推進・設置し、核廃棄物保管
の見通しもなく政策を実施していた、政治家・原子力行政・電力会社・原子力学者・マス
メディア等による利権分配により、エネルギー供給手段としての根本的欠陥を覆い隠していた、「原発推進政策」。

(II) 従来から地震あるいは欠陥の多重発生、電源・冷却材喪失のシビアアクシデント
への技術的対策を怠り、またその結果として適切な制御を誤り、数回にわたる爆発による
放射性物質の拡散、汚染された冷却水の海洋投棄をし、不十分な拡散防止措置も加えて放
射性物質を広範囲に撒き散らしている、「事故対応」。

(III) 爆発と漏洩による放射性物質の放出による大気汚染、水汚染について、計測値、
予測を隠蔽し、予防的な避難を行わず、また過小なリスク評価をマスメディアを通じて流
布し、生活環境、食品や水を通じた「被曝拡大」。これは過去の「公害湮滅」の繰り返し。

 以上の少なくとも 3 側面があります。全ての人災が、現在も進行中であり、自己批判や
相互チェックを伴わない意図的なリスクの過小評価(「安全神話」)、そして事故・汚染
情報の隠蔽、電力会社の株主・出資者の金融的責任・監督官庁の行政責任のあいまい化な
ど、重大な作為がまかり通っています。そして、過去の原発訴訟での危険性指摘を却下し
てきた裁判官たちの身分と生活が安泰であるように、人災をもたらした原発利権関係者の
権限や相互依存構造は丸ごと温存されています。誰も罰せられず、その人々が権力・資金
を持つ限り、原発震災の再発防止・対策における関係機関・個人の自浄作用は期待できま
せん。後述のように広瀬・明石両氏は「東電最高幹部、山下教授ら張本人 32 名を刑事告
発」しましたが、この国が法治国家であるならば、これは本来、行政府の職務ではないで
しょうか。

1−4.望ましい政策の方向性
 まず、現在進行している「被曝拡大」を食い止め、日本最大の公害問題となることが確
実な放射能汚染に対処しなければなりません。福島・関東を中心に、広域の避難・除染と、
食品・水等の汚染の監視と摂取制限による、被曝の最小化が必要です。(II)の事故対応
については、東電・保安院から管理権限を第三者機関に移譲し、情報公開を進め、国内外
の知識を反映させて事故対策を進める体制も必要でしょう。

 責任ある施政と国民生活の安寧を求め、このような「人災」をもたらした第一の人災で
ある(I)の「原発推進政策」を改め、環境負荷の逓減と社会的な安全を図ることが出来
る、エネルギー供給体制と経済構造を求めます。その開始条件として、安全審査・認可制
度そのものが論理上も実際上も破綻している以上、従来の制度下で建設・認可・運営され
てきた既存の原発について、全て稼動を停止し、安全性及び将来計画について、制度その
ものから再検討されねばなりません。

 原子力発電は、そもそも、運転時・事故時の危険性、そして確実に残る放射性物質によ
る将来世代への災禍の点などから、社会的に正当化できず、その上、環境影響を与えず利
用可能エネルギーを取得する技術としては、そもそも生産性がないものです。原発震災後
も聞かれる原発維持論ですが、原発震災で何が起こったか、そして起きつつあるのか、情
報を整理して理解した上で、原発が今後も維持可能な発電方式であると考えているとした
ら、科学者としての理性、社会を構成する人としての人間性を疑うほかありません。
 この「原発震災関連情報」は、関連する情報を収集できるよう、エントロピー学会
ML、Twitter 等で得られた情報をまとめました。過去の情報も一部そのまま掲載しており
ます。リンク先の内容検証、許可等の個別対応はできていないものもあり、ご自身の判断
で利用してください。情報リンク切れ、誤記訂正など、どうぞご指摘ください。

藤堂史明(新潟大学大学院現代社会文化研究科)

連絡先:E-mail: toudou (at) econ.niigata-u.ac.jp

エントロピー学会原発震災関連ウェブサイト (当情報のバックナンバーも):
http://entropy.ac/modules/bulletin/index.php?storytopic=12

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目次 

1.はじめに:原発震災の現況と望ましい政策の方向性
1−1.7 月の更新にあたり
1−2.原発震災の社会的な展開
1−3.人災に自浄作用なし。繰り返される「公害湮滅」の構造。ではどうするか?
1−4.望ましい政策の方向性
2. 東京電力福島第一原子力発電所事故の状況分析
2−1.事故炉、メルトダウンと放射能漏出の状態について
2−2.公開フォーラム「福島原発震災の真実」
2−3.地震列島の「原発震災」、その予測と政策対応の経緯
3. 福島を中心に日本広域で高レベル放射能汚染
3−1. 年間 20 ミリシーベルトへの基準引き上げによる被曝問題
3−2. 広域化する汚染と放射能ホットスポット、汚染食品
3−3.汚染牛をきっかけに食品の放射能汚染の実態解明を
3−4.低線量・内部被曝による健康影響評価
4. 原発震災と情報公開(独立メディアリスト)
4−1.インターネットメディアによる情報収集・分析
4−2.原発震災と政府・東電・旧マスコミの情報公開批判(再々掲)
5. 事故原発の動向と今後のエネルギー政策、国民生活
5−1.短期的な原発存続をバネに新エネ導入を図る事の本末転倒
5−2.新エネルギー・原発産業の今後
5−3.電力は足りないのか?‐予想通りの電力危機の演出‐
6. 原発震災による放射性物質拡散・汚染状況データ
6−1. <海外>
6−2. <国内>
7.エントロピー学会関連の記録
7−1.「原発の廃炉に向けて‐福島原発同時多発事故の原因・影響の真相を総合的に解明す
る」記録 (4/23,24):再掲
終わりに:原発震災、原発犯罪の系譜

原発震災関連情報の全文(PDF形式)が下記URLでダウンロードできます。

http://entropy.ac/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=13&lid=32

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-24 06:07:14 (1993 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

連邦上院での脱原発も議決され、ドイツの脱原発に関する論争も一段落し、また、フクシマのニュースも少なくなったのでFAZの関連記事もすくなくなっています。今後は他の雑誌、新聞の記事も参考にドイツの動きをもういちど振り返ってみたいと思っています。

FAZ(その25)
2011年7月5日
どの国民も我々ほどラディカルではない
連邦議会は大差でもって脱原発を決議した。RWEのトップJ.Grossmannはフクシマ後の政治について補償についての彼の主張や彼が彼の株主をどのように安心させているかを語った。
Q:あなたは今日本から帰ってところですが、どのように判断しているか?フクシマの災害は避けることができるか?
A:できる。もし発電所の設計が津波の襲来の可能性に対応していたら
Q:それは日本の技術者が失敗をやらかしたということか?
A:技術者だけに責任はない。経営者が周知のリスクが計算に耐えられるかどうかを検査しなければならない。Restrisiko(可能な限り安全策を講じた後のリスク)は問題ではない。
(以下略)

2011年7月8日
(8基の原発の即時の脱原発)
連邦上院は脱原発に同意
原子力エネルギーからの脱出は完全である。連邦上院はすでに連邦議会で決議されて法律に金曜日(7月8日)に同意した。それは2022年までにドイツのすべての原発を段階的に停止する予定である。

2011年7月8日
(エネルギーコンセンサスは評価された)
連邦上院は脱原発を決議した
連邦上院は脱原発に賛成の評価をし、該当する法案と関係法案の大部分にも同意した。しかし、住宅リフォームの要求は拒否した。

2011年7月8日
(コメント)
下層社会
各州は脱原発の実用主義者として以下のことを示した。各州はリスクを連邦に割り振っている。しかし、日常的に日の当たらぬ階層は、エネルギー経済的な改革の豊かさのもとでいかに多くの働き場所があるかを指し示そうとしている。

2011年7月9日
(中間貯蔵施設 Nord)
核のWC(処分場)に怒り
脱原発はコンセンサスを経て決議された。しかし、原子力のテーマは、Lubmin(旧東独の原子炉がある)にみるように、怒りに対して更なる不安がある。そこの原発はすでに90年代のはじめに停止状態にあるが、現在は選挙戦である。(中間貯蔵施設に関する論争)
Frank Pergande

2011年7月10日
(脱原発)
Wulff(大統領)は性急なエネルギー変革に対して政府を批判している
Wulffは政府が脱原発をどのように達成したかについて批判をのべた。それは議会をも通り過ぎていった。脱原発の法案の検証には時間をかけたいと彼は考えている。

2011年7月13日
(フクシマ後)
日本政府は反原子力路線に進む
日本の菅首相は原子力エネルギーからの脱却に長期間努力してきた。彼はその迅速な縮小が実現可能かどうか疑問である。政府与党の中でもなお反対は多数派である。

2011年7月14日
(フクシマ後)
自身の政府が菅首相に反対
枝野官房長官は菅首相の脱原発発言は公式の政府方針ではないとした。

2011年7月14日
(リトアニア)
エネルギーの島国の原子力発電所
リトアニアは新しい原発を建設しようとしている。それはロシアのエネルギーへの依存を少なくすることになる。しかしドイツの脱原発はこの計画を危うくしている。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-19 18:22:46 (1830 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

7月6日の記事では日本が原子力監査機構の信頼失墜を回復するためにストレステストに踏み切った、と書かれている。そのあと、原子力安全・保安院と電力会社、政府(官僚)、大学、科学者、マスコミなどの癒着が原子力についての監査をあいまいにしてきたとも書かれている。
日本のマスコミは(自らの罪悪をふくめて)この事情をあきらかにしないまま、菅総理が突如ストレステストを言い出したと報道し、そのため一般大衆はストレステストの意味がつかめず、逆に反対にまわっている。 安藤直彦

FAZ(その24)
2011年6月30日
(連邦議会はエネルギー変革に同意)
Gabriel:これが我々の脱原発である
連合(CDU、CSU)FDP、SPD および緑の党の賛成により、連邦議会は2022年までの脱原発を議決した。これに加え、連合とFDP の多数によってエネルギー変革に対する一連の法案に同意した。これに先立ち、反対党はメルケル首相を激しく批判し、脱原発に異議を申し立てた。
原子力法の変更に賛成は513票、反対は79票、保留8票で、左派の議席は76である。
8つの原発は即時停止、その他の新しい原発は2022年までに段階的に停止される。フクシマの災害の結果、2010年秋に決議された寿命延長は元に戻された。
SPDと緑の党はエネルギー変革法に賛成しなかった。理由はかれらの目標はエコ電力を現在の19%から35%にあげるのは少なすぎ、2020年までに40%にすることを要求している。
緑の党のトップは新しい脱原発決議における反原発運動の貢献をとくに挙げている。30年来、たたかう勇気をもった人々に感謝したいと。
左派党は脱原発を基本法にきちんと書くことを要求している。今の脱原発は往復切符であり、2014年までに変更が可能である。

2011年6月30日
(連邦議会はエネルギー変革に同意)
長いお別れに短いご挨拶
フクシマの後16週間で連邦議会は核エネルギーからの脱出に同意した。数十年のイデオロギーの議論の後の歴史的な決着である。しかし、議会は速やかに日常にもどる。
原子力法:
2022年までにすべての原発は停止される。すでに停止している8つの原発は再び電力網につながれることはない。Grafenrheinfeldは2015年、GudremmingenBha2017年、Philippsburg2は2019年、Grohnde,GundremmingenC,およびBrokdorfは2021年、Isar2,Emsland,Neckarwestheim2は2022年に停止。2013年3月までは停止原発の一つは電力不足にそなえて冷温停止される。
気候およびエネルギー基金:
この基金は寿命延長によるコンツェルンの追加利益から支出すべきである。(中略)2012年には連邦の準備金からの基金は7億ユーロ(800億円)になる。この基金は気候保全、およえびエネルギーシステムの置き換えに融資される。これに加え、電気自動車(日本の電気自動車の概念に加えヨーロッパでは軌道乗り入れの電気自動車など幅広い概念)の需要,効率上昇、節電、エネルギー効率の良い住宅リフォームから、電力多消費企業の免責まで年間5億ユーロが含まれる。
再生可能エネルギー:
遅くとも2022年までにドイツのエコ電力割合を倍増し32%をエコ電力にすべきである。(もちろん節電により10%の削減がなされるべきである)この目標に到達するために再生エネルギーの強化が必要である。海上に建設される風車で作られる電力は、予定される陸上での風車の縮小以上に供給することで元に戻る。同時にソーラー設備に対する需要にも有効である。それは最近決められた水準にとどまる。新法はバイオエネルギーの複合需要も含む。
エネルギー効率的なリフォーム:
比較可能な新築住宅よりも少なくとも15%エネルギー消費が少ないという前提で、課税の際費用を主張できる。
電力網、エネルギー経済法:
これによって北部から南部へ風力電力を輸送できる。この電力網は拡張されなければならず、(議会の)スピーチでは数千kmになる。自治体は高圧線キロメートルあたり4万ユーロを受領可能。年間6000キロワット以上の消費者は新配電網「intelligente Zaeler」を立ち上げねばならない。それは電力消費のコントロールを容易にする。

2011年7月1日
(原子力の歴史)
進歩の終わりに
かつて原子力は賛成されていた。それは永久に電力をだし、不毛の地を反映させるにちがいない。そして疑いがやってきた。緑の党、そしてフクシマ。

2011年7月2日
(エネルギー変革)
Kauder(CDU・CSU連合の委員長)はWulff(大統領)の批判を拒否
エネルギー変革における連合とFDPのやり方についてのWullf大統領の批判は黒=黄連立政権における無理解で押し返された。Wullf大統領は「このような基本的な方向変換に対して党大会の必要性を感じていた。

2011年7月2日
(エネルギー変革)
だれも正しくはない
原発反対のデモのについて一人の参加者は「われわれは一度も正しいと認められようとは思わない。彼らはそれでも正しいと認められるのか?そしてフクシマは証拠として役立っている。

2011年7月2日
(エネルギー変革)
RWEのトップGrossmannは補償を要求している
Grossmannhaはエネルギー変革による資産の損失に相応のものを得るつもりである。不エアな補償をもとめている。モラトリアムだけで1億5000万ユーロかかっている。

2011年7月6日
(フクシマ後)
東京は原子炉のストレステストを予告
日本政府は原子力発電所に対するストレステストによって新しい信頼を得ようとしている。フクシマ後に原子力監視部門NISA(原子力安全保安院)は信用を失っている。原子力村(atmaren Dorf)の中で日本は持ちつ持たれつでやってきた。
日本の経産相海江田は水曜日(7月6日)にすべての日本の原発をいわゆるストレステストを受けさせることを予告した。日本政府はそれによって政府とその原子力監視機関の断言に対する全面的な不信に対応した。すべての日本の原子炉は安全であるという2週間前の海江田大臣の安全保障には、だれも納得しなかった。日本の原子力監視機構は信頼されていない。
フクシマの災害の前、すでに、Nisaは当時の報告のなかで日本の原子力産業のコントロールにたいして保証できないという認識が明らかであった。原子力の監視機構は経産省に所属し、フクシマ後もその使命は日本において原子力エネルギーは促進すべきであるという見解だった。日本の54基の原発の監視は二の次であり、独立の監視は保証できない。
フクシマの震災まで日本の大衆の大部分には知られていなかったことだが、原子力安全委員会と他の政府機関と電力業者は個人的な絡み合いにあった。電力業者から80人以上がNISAにつとめてそれと結びついた企業を見逃す構造にあった。経産省は電力企業に高給で退職後の高級官僚を送り込んでいた。
日本の「原子力村」には電力会社が必要とする政治家、原発企業から研究費を受け取っていた科学者、大学、そして莫大な広告費で原発企業と結びついているメディアが属している。
菅首相はすでに5月に原子力保安院を経産省から独立させちょうとしていた。まだ国際原子力機関は日本に独立性を保証することを要求した。その際、政府の原子力安全委員会も監査されるべきである。今まで義務の不履行のリストがたまっていたにもかかわらず、これら二つの機関の再編の方向性は具体的な文書としてだされていない。そして、この水曜(7月6日)には保安院の認証なしで調整運転の名のもとに二つの原子炉が4か月も運転されていたことが明らかになった。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-15 05:30:38 (1866 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

日本でも再生可能エネルギーの問題が議論されているが、ドイツでもバイオガスの利用(電力などへの
大量利用についてはコスト面、世界的な食糧価格問題で批判がでている(6月21日の記事)
また原発停止に対して電力会社の訴訟も起きそうである(6月19日他)

FAZ その23
2011年6月19日
(政治の方向変換)
良い政治
政府の方向転換:ドイツの政治にははっきりした方向性はない。問題はただ一つ、このような変革をどのように選挙民に売りこむか? そのとき党は表向きのプログラムを持つ。

2011年6月19日
(脱原発)
電力供給業者は憲法訴訟を計画
大手の電力供給業者は計画中の脱原発法に対して憲法訴訟を準備している。彼らは基本法に対する二重の違反に気付いている。この違反は市民の権利に対する数十億ユーロの損害賠償訴訟の道をとるつもりである。

2011年6月20日
(脱原発)
無権利ではない
エネルギー供給業者は数十億ユーロの補償金の支払いを引き出すような憲法上の権利を優先させている。連邦政府のなかの多くの環境派は原子力発電所の経営者もまた基本法のもとにあることを忘れているように見える。

2011年6月21日
(エネルギー変革)
バイオガスは化石燃料との競合で比較して4倍も高くつく
2020年までの政府目標は達成困難。脱原発後の電力にガスは重要な役割をもつ。
開発が進まない理由はコストである。2010年のバイオガスの生産コストは平均でキロワット時あたり6セント(7円)で販売価格8.1セントにたいし化石(天然)ガスはキロワット時あたり平均2.07セントである。
 国家的な助成の積み増しは世界的な飢餓を激化させる
バイオガスは再生可能エネルギー法によって要求されているが、それはほとんど発電目的だけである。政府はバイオエネルギー生産の需要を集中化し、切り詰めようとしており、それによって倫理的、環境保護的および経済的な理由から批判を浴びているエネルギー生産のための食料や穀粉飼料の使用量の増大に応えている。
世界銀行、国際通貨基金やOECDなどの国際組織はエネルギー植物に対する国家的な助成の積み増しが世界的な食料価格をおしあげ、飢餓を激化させることに警告をしている。

2011年6月22日
(原子力抗争)
RWEと Eonは燃料税に対して訴訟する
エネルギーコンツェルンのRWEとEonは燃料税に対する最初の訴訟を提出した。彼らは税金をこれ以上は支払わないつもりである。ENBWはさらにすべての可能性を公開している。

2011年6月24日
(緑の党の臨時党大会)
野心の限界
緑の党は連邦政府の原子力新法に賛成すべきかどうかで争っている。党の首脳は賛成、緑の党青年部、多くの代表、および自然保護派は反対している。決定は臨時党大会でなされなければならない。

2011年6月25日
(フクシマ後の原子力政策)
核の自己解体
フクシマは原子力のマネジメントの間違いと情報政策の間違いの不吉な前兆である。しかし、国際原子力委員会のウイーン会議において原子力部門は常に沈黙と忍耐と調整に多忙だった。
 
2011年6月25日
(エネルギー変革についての臨時党大会)
緑の党は黒=黄(CDUとFDP)の原子力法に賛成
緑の党は激しい議論ののち最後に党のトップが説得:緑の党は2022年までに脱原発という政府の新原子力法に賛成する。これまでこの党は2017年までの脱原発を希望していた。

2011年6月27日
(緑の党)
休職中の政権政党
脱原発か、それともStuttgart21*かー緑の党は党大会から内外にむけてこれまで強化している。連邦のなかでこの政党は世論調査でも大きくなり、間もなく、だれが首相になるか?という問題になる。古い、党内抗争(右派と左派の)がまた起こるかもしれない。
*「その22」の6月19日の記事参照(訳注)

2011年6月29日
(脱原発)
Wulff(大統領)は連立政権のエネルギー変革を批判
連邦大統領Wulffはインタビューの中で党大会の招集なしで原子力変換が導入されたことで政権政党を非難した。さらに、ギリシャの危機の解決に銀行の寄与を要請した。
彼は緑の党がエネルギー変換についての党大会を持ってそこで見解を戦わせたことを評価している。

 
フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-12 22:18:36 (1769 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

脱原発2011年6月?
(客員寄稿)
時間への支配
脱原発の非可逆性の命題はとまらない。憲法改正という容易に思いつく提案が取り上げられないということは不信をいだかせる。(Michael Kloepfer)
連邦内閣によって決定された、2022年までに期間短縮され段階的に行われる脱原発は参加した政治家の何回もの発言によって「元へ戻ることはありえない」とされる。
 現在の寿命短縮の「もとにもどらない」命題が法律的にみて維持できないことは明らかである。ドイツ連邦は民主主義を基本法に定めている。しかし、民主主義は時間的な支配であり、今日の政治的な少数派(反対党)は将来いつか多数派になり、明日の政府をつくりうるということで、国の形が決められる。2022年までの11年は民主主義にとっては比較的長い期間である。この期間に少なくとも2回の国会議員選挙が行われる。大停電、電力料金の大幅な上昇、著しい経済危機はドイツ人を動揺させ、原子力改正法の変更はまた破棄される。2011年の脱原発の決定の見直しに反対する法的な予防措置、例えば2022年以後の原子力の平和利用の禁止といった憲法条項の変更を要求している。このような憲法の改正はSPDによって要求されている。

2011年6月17日
(脱原発)
緑の(党の)世界は混乱している
党大会を前に反原発党は問題に直面している:反対者、賛成者またはとりあえず、その他のなにか?「原発賛成党との安易な同意は我々にとってすべきではない」と党左派はいう。
現実主義者は2022年の脱原発に賛成するつもりである。

2011年6月17日
(特別大会のための冒頭提案)
緑の党は脱原発に賛成するつもりである。
緑の党のトップは脱原発についての連邦政府の計画に賛成するつもりである。連立内閣の「原子力転換」は必要であるが、十分ではない、とエネルギー変換についての特別党大会への冒頭提案でのべている。

2011年6月18日
(メルケル首相の横揺れ路線)
一般党員はいきりたっている
脱原発、ギリシャの危機、不足する個性−ベルリンでのCDUの地区のトップの会合で、一般党員はいきりたった。我々は首相の選挙協力で堕落する。しかし、メルケル首相は彼女の立場を防御した。
メルケル首相は彼女の党に彼女の政策を売りこむのに努力した。それは核エネルギーと兵役義務にではなく、人間の個人的な自由におくというCDU 商標である。脱原発はまだ単独過半数をえていない。ギリシャの支援においてもまだ小休止である。

2011年6月19日
(計画方法)
ブレーキがかかったエネルギー変革
脱原発が成功するためには、この国は新しい送電線と発電所を早急に必要とする。
Stuttgart21*は大規模プロジェクトが成果をあげるのにいかに骨が折れるかを示した。
*Stuttgart21:現在のターミナル方式の地上駅を地下貫通型の駅にし同時に都市計画も変更する案に対して現在の駅を残すべきという座り込みなど市民の大反対が起きている。(訳者注)
もし市民がより強く参加するなら、計画はより長くかかる。こうした意見の不一致からどのようなことが起きるのか?Joachim Jahnよる分析
楽観主義者は円積問題(円と等積の正方形をつくる問題=不可能な課題)を追求している
市民参加と計画の迅速化の間の葛藤から政府はどのようになるのか。楽観主義者は解けない問題を追及している。この方法は多くの人が受け入れるが多くの時間がかかる。
Stuttgartの駅舎プロジェクトの例と同様、民主主義と国民を束ねる法治国家の限界を示している。
発電所、送電線、最終処分場所などの建設場所を探す際にSankt-Florians-Prinzip(私の家の前にはつくらないで!)の責任のとりかたが問題になる。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
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フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-02 19:06:43 (1913 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

第三稿(6月14日)のUlrich Bedkの論稿は脱原発についてのドイツ人の考え方をうまく整理しているので、やや長文だが、できるだけ訳出してみた。彼は1992年以来ミュンヘン大学の社会学の教授で、専門テーマはグローバリゼーション、労働世界とリスク社会の変遷。 安藤直彦

2011年6月12日
(緑の党)
脱原発は誰のものか?
数十年来、緑の党は脱原発のために戦ってきた。そして、かりに2017年がその目標であったなら、原子力法に賛成するだろうと多くの人が話している。(Markus Wehner)
緑の党はかっての原発賛成派にたいして不信をいだいている。
緑の党の古参党員は黒=黄(与党)の脱原発に賛成することに警告している。「私は速やかな原発からの脱出を望んでいる。フクシマ後は、政府がやろうとしている2022年よりもすみやかに原発をとめる良い理由がある」。とHoehn女史。

2011年6月14日
(黒=黄(与党)の愛憎さだまらぬ演技)
Kuenastは我慢強い
緑の党はすべての連立のオプションに門戸を開いている。誰もこの時期にベルリンのKuenast女史のようにうまくは指摘できない。緑の党は赤(社民党)とともに、または黒(CDU/CSU)とともに破滅するかもしれない。彼女はあるときはある党に、またあるときは他の党に我慢強さをみせている。(Jasper von Altenbockum)

2011年6月14日
(脱原発)
「いもむし」の間違い
フクシマの後、論説はイデオロギーについてのリスクについては一致している。ただ、つぎの原発大災害がおこることは確かである。ある種の民主主義の変革でもある、エネルギー変革についての意見表明。(Urlich Beck)
アメリカの環境評論家Stewart Brandはドイツの脱原発計画について、「あなた方ドイツ人は一人ぼっちである」「ドイツは無責任である。経済的理由からまた温室効果ガスによる脅威の観点から我々は原子力をあきらめることはできない」
rtイギリスの環境評論家、George Monbiotは鋭い。「私は疑問をもっている。しかし、フクシマは原子エネルギーの価値を私に納得させた」「日本の原子炉はひどい地震と津波という可能な限り最も厳しいテストに曝されているとはいえ、これまで一人の死者もでていない、と言う理由でMonbiotは原子エネルギーが好きである。
 ドイツがエネルギー変革にたいする政治的な決定をすることで、ヨーロッパのモダン概念から決別し、ドイツの精神的な、暗い、森のルーツに立ち返った、ととることは完全に間違いである。ここでは言葉の上でのドイツの非合理性が力を持ったのではなくて、自己責任による危険を伴う方向転換において、モダンの学習性、創造性にたいする信頼が、力を握ったのである。
原子力支持者は経験に反するリスク免疫概念―それは、初期の産業化時代を無思慮にも原子力時代と取り違えている。このリスク合理主義は、もっとも厳しいケースが起こりうること、そしてそれに対する予防がなされなければならないと言うことから逸脱している。計算可能なリスクの前提が、もし原子力の場合にも有効であるなら結構なはなしである。
 希望的観測、現実に対する盲目
大規模事故の場合でもウランの放射能は数時間程度であり、数千年も続かないとか、ミュンヘンのような発電所の近くの大都会でも避難する必要はないとかいわれているが、いずれも希望的観測であり、現実に目を瞑っている。チェルノブイリやフクシマの後でも、フランスや、イギリス、アメリカ、中国その他の原発は安全であり、それは経験上正反対の推論を引き出すに違いない。一つだけは確かなことがある。それは原子力大災害がまた起きること。不確かなのは「何時」「どこで」である。
エネルギー生産の大規模な技術設備においてゼロリスクはありえない、そして石炭、バイオマス、水力、風力、太陽などの利用におけるリスクは核エネルギーのそれとはと異なるが、比較は可能であり、原子炉が溶融するとき、なにが起こるか、正確にわかっている事実をごまかすものはだれなのか。
核エネルギーは高く、再生可能エネルギーは安い
これらの数値は時代により、場所により、また再生可能エネルギーに対する社会的な枠を離れた要求によっていつも正しいとは限らない。Monbiotのようにこれに反対するものは死者の数のみを数えることから出発し、まだ生まれていない世代の遺伝的な損害、二度と帰ってこれない避難民、イデオロギーとしてリスク科学を実践した人を数えない。
そして、安全性の問題、おかしなことにアメリカのような自由な市場経済の大国にあっては核エネルギーは第一の国家社会的産業であり、どの場合でも国が失敗のコストに関わっている。
利益は個人のポケットにはいるが、リスクは社会化され未来の世代や納税者に転嫁される。 
19世紀のリスク概念は、原子力については21世紀のはじめにも適用される。
ドイツのような迅速な脱原発コースは他の産業化国家ではどこでも行われない。それは度をこしたパニックではないのか?ちがう、それはドイツの心配ではない。それはエコノミーであり、奇妙なことだ。核エネルギーは長期的には高くつく。再生可能エネルギーは安い。まず、価値がある。すべてのオプションを開いておくものは投資はしない。そのときドイツはエネルギー変革を創造しない。
 ずるがしこい心配はドイツ人をかりたてはしない。かれらは世界の未来の市場の経済的な機会を察知している。核エネルギーの賛成者は未来の市場への道を自ら作り投資するが、それはオルタナティヴな教育と研究所にではない。
今日我々はかつての石炭と鋼鉄による第一次の産業革命と似た観点ですすめようとしている。太陽エネルギーにとって不毛の地は一部でのみ開発されているが、すべての文明のエネルギー需要をまかなうことができる。だれも太陽光を所有できない。誰もそれを個人の所有、国家の所有にはできない。すべての人がエネルギーソースを開発できる。核エネルギーは階級的であるが、太陽エネルギーは民主的である。核エネルギーの本質は反民主主義である。
国家と社会の間の新しい連携
原発災害の観点は国家と文化社会的な運動を力づける。それらは新しく認定されたエネルギー源とその扱い方の選択を可能にさせる。同時にそれは原子力産業を無力にさせる。それに従って、市民社会的な運動と国家の間の新しい連携が作られる。それはドイツでいまみることができるようなものであり歴史的な機会である。
 ドイツの脱原発を批判するものは「芋虫の間違い」に圧倒される。この動物は羽化の時期にきている。しかし、再生可能エネルギーという蝶にやがてなるのだが、その予感はまだなく、ココヤシに隠れている。

2011年6月14日
(脱原発の外部への影響)
Eon社とRWE社の相場は底からぬけた
株式市場のかつての主役であったEonとRWEの株がゆっくり立ち直るかどうか、アナリストは疑問視している。脱原発の要求はこれまでほとんど計算不可能である。

2011年6月14日
(連邦における黒(CDU)と緑の党)
メルケル首相の変革は勇敢だった
CDUが脱原発を決めたことのためだけで、メルケルは緑の党の好ましいパートナーにはならないだろう、とラインラントファルツ州の経済相Eveline Lemkeは語った

2011年6月16日
(エネルギー変革)
家主はコストを恐れている
エネルギー変革はたくさんお金がかかるーそれは家主にとっても?ドイツ家主連合の会長、Franz-Georg Ripsは反対を要求している。政府は住宅改造*の助成を年間1.5から50億ユーロにあげるべきだと。
*ドイツでは冬場の暖房エネルギーの節約のために住宅の断熱性を上げる必要がいわれている(訳注)


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-02 06:25:27 (2014 ヒット)
エントロピー学会・関西セミナー 連続講座
福島の子どもたちを  守りたい!‐ 疎開・避難支援と土壌調査の模索
発表者:滝澤 寛
(京都大学附属天文台博士後期課程(太陽物理学)、
京都から東日本大地震被災者を支援する会発起人)

報告2 福島からの試料測定報告−その1−
 発表者:福本 敬夫(大阪大学大学院理学研究科)

報告3 原発に代わる代替エネルギーの可能性
(メタンハイドレート、LNGコンバインドガスタービン、
藻類のバイオ燃料)、敦賀原発見学報告(仮)
発表者:同志社大学 和田(喜)ゼミ3回生

【日時】 2011年7月9日(土) 14:00〜17:00
【会場】 同志社大学 新町キャンパス 「尋真館」 6号教室
(京都市営地下鉄「今出川」駅より北西へ徒歩8分。前回の会場のすぐ北隣りの
建物です。(1階))
【参加費】会員・非会員同額/予約不要 一般:500円 学生・大学院生:無料(会
員以外の皆様の参加も歓迎します。)
【主催】エントロピー学会・関西セミナー ホームページ:http://kansemi.jp/
エントロピー学会 ホームページ:http://entropy.ac/
【お問い合わせ先】同志社大学経済学部 和田喜彦 yowada(@)mail.doshisha.ac.jp
 電話Fax:075-251-3582

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-02 06:19:02 (1870 ヒット)
2011年7月9日(土) 午後7時30分〜10時13分総合テレビ

シリーズ 原発危機 第3回“フクシマ後”の世界
〜原発とどう向き合うのか〜 第一部・第二部(仮)

シリーズ原発危機の第3回は、原発の今後を、徹底ルポと長時間討論で考える。
福島第一原発の事故は、原発の安全性に対する考え方に大きな修正を迫るものとなった。このまま原発への依存を続けるのか、それとも新エネルギーに軸足を移すのか。“フクシマ後”の今、私たちは、大きな岐路に立っている。
日本では全国の50基あまりの原発をどうするのか、各地で議論が広がっている。四国の伊方原発や九州の玄海原発は7月をめどに定期点検中の原発の再稼働を目指しているが、安全性への懸念が広がり、先行きは見えない。一方、脱原発を決めたドイツでは、雇用への悪影響や電力コストの増大という問題をどうするか、原発立地の地元を含めた国民的議論が起きている。アメリカでは、オバマ大統領が原発の継続を打ち出す一方、市場原理の立場から株主が原発にノーを突きつける事態が起きている。安全性を高めるコストが増大し、採算がとれないと判断したのだ。日本という国のあり方や、私たちのライフスタイルまでも左右する、原発とエネルギーの問題。番組では“フクシマ後”に揺れる日本と世界各地の実態をルポするとともに、有識者やtwitterをまじえた徹底討論で、原発の今後を掘り下げて考えていく。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110709.html

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-02 06:15:38 (1868 ヒット)
2011年7月3日(日) 午後9時00分〜9時49分総合テレビ

シリーズ原発危機 第2回 広がる放射能汚染

原発事故からまもなく4ヶ月。未だに事態収束の見通しがつかない中、原発から300キロメートル以上離れた静岡県でお茶から基準値以上の放射性物質が検出されるなど、福島県だけでなく、首都圏をふくめた広い地域で汚染への不安が広がっている。
そこで番組では、放出された放射性物質の量をもとにした拡散シミュレーションをもとに、汚染の実態を独自に調査、高いレベルの汚染地帯=ホットスポットが生まれるメカニズムを解明する。また、福島で行われている子供たちの被ばく量を減らすための取り組みや、食品の検査体制の課題を取材、東日本に広がってしまった放射性物質による汚染に、私たちは、どう立ち向かっていけばよいかを探っていく。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110703.html

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-07-02 06:13:50 (1990 ヒット)
2011年7月2日(土) 午後9時00分〜9時50分総合テレビ

果てなき苦闘 巨大津波 医師たちの記録

2万3千人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災。宮城県石巻市では、巨大津波によって市街地が壊滅的被害を受け、116の医療機関ほとんどが機能停止するなか、唯一残った病院が地域20万人の“いのち”を守り続けてきた。ベッド数400の石巻赤十字病院。災害拠点病院として自家発電や緊急時の水などを備え、医師たちも災害医療の専門的な訓練を受けてきたにも関わらず、今回の大震災は想像を超える事態の連続だった。
巨大津波によって、思うように機能しなかった初期の救命活動。津波による独特の症状に戸惑う医師たち。行政機能も崩壊するなか、医療の役割を超えて食糧や水を調達し、衛生状態の改善に乗り出さなければならない事態。そして3ヶ月たった今なお脅かされ続ける、被災者たちの“いのち”。NHKのカメラは震災直後から、このかつてない現場を二人の「災害医療」のプロフェッショナルの目線を通じて記録し続けてきた。石巻赤十字病院の外科部長で、県の災害医療コーディネーターも務める石井正医師。そして、今回の大震災を受けて救命救急チームのリーダーに抜擢された小林道生医師。二人はいまも、“1000年に一度”の巨大津波がもたらした現実と苦闘し続けている。番組では、200時間を超す震災後の石巻赤十字病院の映像に加えて、震災から3か月たったいま、医師たちが向き合う地域の“医療崩壊”といった現状も取材。「災害医療」の歴史的記録をつづる。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110702.html

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-29 19:04:53 (1908 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

2011年6月7日
(脱原発)
エネルギーコンツェルンは原発停止計画に抵抗している
2022年までの脱原発は政府の決定事項である。しかし原子力コンツェルンはその実行を望んでいない。法的な論争をすると脅している。FDP(自由民主党)にとっては連合(CDU/CSU)が重荷であることは明らかである。
 RWEはGundremmingen Bの原子炉を2017年でなく2021年に停止するよう首相に書簡で要求。また、Vattenfall(スェーデン資本の電力会社、ドイツ国内に原発を所有=訳注)は所有するKruemmelとBrunsbuettlの原子炉の強制停止にたいして「正当な補償」を要求している。

2011年6月9日
(脱原発についてのコメント)
エネルギーカルテット(4電力=注)はまだ役に立つ。
脱原発がやってくる。EonとRWFはその利益目標を10億ユーロ(1100億円)にまで減らすことになる。しかし、同情は的をえていない。エコ電力時代への転換は電力業者にとってチャンスでもある。(Werner Surubeck記者)
連邦政府は異常なテンポでエネルギー転換に関する一連の法律を議会に提出しつつある。このテンポは政治および社会における原発批判の大きな陣営をなだめた。しかし、不平はあちこちである。しかし、最終的には大手電力コンツェルンは政治によって手綱を握られている。
そのような意地悪に対して、脱原発派はあまりにもまじめである。メルケル首相によって、未来の世代にとっては巨大なチャンスと宣伝されているエネルギー変革は、ドイツの国民経済の将来という観点ではまず第一に多くの未知の方程式である。電力供給の確実性、電力網の安定性、エネルギー変革を原因とするコスト上昇およびエネルギーを多用する企業の競争力への影響、これらにはすべて重大なリスクが隠れている。
まず、Eon,RWE,ENBWおよびVattenfallは本当に巨大な敗者なのか。彼等から可能性を取り上げ、収益力を大きく減らす。これらの原発企業は好まれないにちがいない。しかし、電力供給における彼等の役割を理解すべきであらう。ドイツの電力市場は国民経済にとって人体における血液循環と同様不可欠である。
 それは4つの巨大電力メーカーには利益をもたらす。二つの最大電力メーカーは国際的な公共企業として現在みるもあわれな図が示されている。しかし、他人の不幸を喜ぶものが少ないのと同じく同情もすくない。脱原発に結びつく発電所パークの再建は四つの原発企業にとって不可欠である。脱原発と併行してドイツではエコ電力の割合の倍増が必要とみられている。
大規模電力企業は収益が再び安定する望みもある。原子発電所は石炭およびガス発電所によって置き換えなければならないので、その限界コスおよびその卸価格は押し上げられるからである。都市工場(自治体の発電所)の設備がもう一度会社の戻ってきて、より広く供給することになる。しかし、まず、これら四つの巨大電力企業は多くの新しい設備によって利益がでるだろう。確かなことはドイツは好かれていない大規模電力なしではエコ電力時代は決してこないということである。

2011年6月9日
(エネルギー変革に対する政府の説明)
「ヘラクレスの課題」
メルケル首相は国会で2022年までに核エネルギーからの脱出の意思を強調した。ヘラクレスの課題に関わる問題である。「もしも」、や、「しかし」はない。SPD委員長のSteinmeierの「間違った解決」発言にこたえた。フクシマは核エネルギーについての私の姿勢をかえた。核エネルギーのレストリスク(可能な限りの安全策を講じた後にのこされたリスク=訳注)を私はフクシマから得た。なぜなら、高度の安全基準をもつ高い技術をもった国においても人間の判断には踏み込めない、という、確信をもった。

2011年6月9日
(エネルギー変革)
緑の党の連立
首相は連合(CDUとFDP)の支持者の多くを驚かせただけでなく、多数の緑の党の支持者をも驚かせた変革をうちだした。からからの喉で一度ならず何度も野次をいった。
 フクシマの災害は緑の党の政治的なプログラムにも影響した。このアンケートでは緑の党は小さな国民政党に生まれ変わった。Baden-wuerttmberug州ではCDUとSPDを州首相の座を追い落とした。

2011年6月9日
(脱原発への政府説明)
間違った側の賛成
国会において脱原発の審議が始まった。メルケル首相は連合の支持者はほとんど説得できなかったが、反対党の列からはあざけりと愚弄とともに喝采がおきた。

2011年6月11日
(脱原発)
エネルギー供給者は燃料税に反対して準備している
Gundremmingen のあと、Grafenrheinfeldの原発もまもなく新しい燃料棒による電力の生産をおこなう。その際、経営者対課税者の戦いがはじまる。

2011年6月11日
(脱原発)
物理学者(ドイツのメルケル首相)の判断
不平屋に逆らって:メルケル首相のエネルギー変革なしに連立内閣はどこで存立できるのか?物理学者メルケルは彼女の連立内閣と首相の地位を脅かしていた連鎖反応を迅速に把握することで機先を制した。(Georg Paul Hefty)
「福島は核エネルギーに対する彼女の姿勢を一変させた」、とメルケルは木曜日(6月9日)に国会で述べた。彼女は遠く離れた災害を目の当たりにしてそれから学んだ。しかも、現実はパラドックスのようなやり方で次から次へと変わった。
この物理学者は日本からの報告に接して学生時代に得た彼女の知識に光を当てた。それはコントロールが効かない状態に陥った連鎖反応は炉心溶融にまで行き着くということだった。
 CDUのトップと同時に連邦でもある首相は何回も話し、何度も非難されたが、彼女の思考と行動は一人の自然科学者のものである。この資性は彼女の血と肉に行き渡っている。3月12日、13日の週末に彼女の政治的な決定は決まった。おそらく不幸な日本の同僚として彼女はすべての政治的な連鎖反応、それは彼女の個人的な原発災害に行き着いたかもしれないものだったがーを差し止めることに置いた。詳しくは、もし首相が3月14日の午後にモラトリアム(寿命延長の3ヶ月停止)を発表せず原発の寿命延長を中止しなかったとしたら、何が起きていたか。
(訳者注:連立内閣の崩壊という連鎖反応を物理学者である首相がいち早く察知し脱原発という手をうつことによって食い止めたというストーリー?)

2011年6月13日
(脱原発)
残余電力量*と所有権の要求
電力コンツェルンは、要求されている原子力発電所の2022年までの停止により、保証された電力量の枠を使い果たすことはできないので訴訟を考えている。数千億円の要求の機会は全く見込みがないわけでもないとして価値がある。
注:Reststrommenge:それぞれの原子炉はあとどれだけ発電しても良いか、と言う量がきめられており、2000年1月にすべての原子炉の合計で2623テラワット時、発電してもよいことになっていた。
 「脱原発は一つのヘラクレスの課題*である」と首相、環境相,Roettgenはいう。
*ギリシャ神話のヘラクレスはアポロンの神託によるネメアのライオン退治など12の難題をこなす
費用は制御可能である。それはわが国土の利用の為の投資費用といいうる。それについては補償のための費用に算入される。エネルギーコンツェルンは国家による裁判で補償を戦い取るつもりである。そのさい、関係するコンツェルンの成功の見込みがどのくらいの大きさかは問題である。

2011年6月16日
(国家コンツェルンAreba社)
フランスは原子力のトップ、Laubergeon を解任
フランスで最も力のある原子力担当マネジャーAnne Lauvergeonは世界最大の原子力コンツェルンAreva社のトップの座を失った。Lauvegeonは日本の災害の前すでに圧力を受けていた。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-25 08:10:43 (1975 ヒット)
共生社会への道か?「悪魔の石臼」への道か?

―東日本大災害と日本の市民社会の分岐点―

丸山茂樹(参加型システム研究所客員研究員、JC総研客員研究員)

私は生協のシンクタンクと農協のシンクタンクの客員研究員をしております
が、今回の東日本大震災と福島原発事故を巡って、如何なる方向(未来)に向
って復興を目指すのか?  激しい「鬩ぎ合い」が行われている真っ最中である
という認識を持っています。それを端的にいえば「大資本の論理」か、「共生
と協同の論理」か?という分岐です。また、論争だけでなく、実践において
も、
実例の力で示す事が重要であって、その先進事例の取材と記録・交流をささや
かながら手がけています。その第1弾として投稿させていただきたく思いま
す。

1はじめに―日本のクライシス

  2011年3月11日に東日本を襲った大地震とそれに伴う大津波及び東京電力第1原子力発
電所の事故は、その被害が大規模であるだけでなく、今後の日本の政治、社会、経済、生
活、科学技術などすべての領域に大きな影響を及ぼすと思われる。では今後の日本にはど
んな選択肢があるだろうか?私はこの大災害と原発の事故を経て日本の市民社会は今、分
岐点に立っていると考えている。この小論では、災害と事故の経過を回顧しつつ、日本の
分岐点の内容・方向性を考察することにしたい。     
<危機>とは英語で言えば<Crisis>であるが、この言葉には<分岐点>という意味もあ
る。<危機>についてイタリアの革命家・思想家アントニオ・グラムシ(Antonio
Gramsci)は次のように述べている。「危機は、古いものが死んでも新しいものが生まれ
てこないという、正にこの現実の中にあるのだ。このような空白期間には多種多様な病的
現象が起こるのだ」(『獄中ノート3.雑録§34「過去と現在」)。この「多種多様な病
的現象」についてカール・ポランニー(Karl Polanyi)は彼の著書『大転換』(東洋経済新報
社、1975年)の中で「悪魔の石臼」と名づけた。それは「ファッシズム」や「ソ連型社
会主義」を意味しているのであるが、韓国の權寧勤氏(韓国農漁村社会研究所、所長)は
「新自由主義」もその1つに加えるべきであると述べている(日本の農協中央会のシンク
タンクである社団法人「JC総研」の季刊雑誌『にじ』2011年春号に寄せた論文「韓国に
おける自由貿易関連協定交渉をめぐる動向」丸山茂樹訳・補筆)。
私もこの災害と事故を機に、広がりつつある連帯感と協同の力による復興の道がある反
面、協同組合運動を押しつぶす『悪魔の石臼』である新自由主義の勢力が一気に支配的力
を持つに至る危険性もあり、それから目を逸らしてはならないと考えている。
           
2.復旧から復興への道程

東京電力・福島第1原子力発電所の危険な状態は3ヶ月を経た6月になってもまだ収束
の見通しが立っていない。東京電力は2012年1月までに「原子炉を冷却させ、放射性物質
で汚染された水を閉じ込め、大気や土壌の汚染を抑制する」という「工程表」を発表し
た。しかし、これが確実に実現するという根拠はない。悪く批評すれば単なる希望的な観
測を紙に書いただけの計画である。現実には10数万人の被災者は住む家がなく、数10
万人が仕事もその手段も奪われ、多くの漁民は生産手段を津波に飲み込まれ、また放射能

で汚染された海では操業できない状態である。原子力発電所の周辺の学校では放射能の危
険を避けるため校庭で遊ぶ時間を制限している。津波が押し寄せた農地は海水の塩害で田
植えの季節を迎えても耕作が出来ていない。地震で地盤沈下した農地を復元する方法はま
だ確立していない。人々には先ず日々健康に生きてゆく事、次に日常生活と仕事を取り戻
すことが必要だ。市民社会は先ず何よりも被災に遭った人々を救おうと動いた。お金を集
中したのは赤十字と「赤い羽根募金会」という公的な組織であるが、それ以外にも生活協
同組合は被災地の生協への支援。労働組合も被災地の労働組合へ資金や物資。その他の様
々なNPOやグループが支援活動を繰広げている。
政府も民間人も、保守派も進歩派も、中央でも地方でも、災害から元に戻ること、即
ち“復旧”が第1に必要であるという。それに続いて「“復興”が必要である」と言っている。
しかし元に戻す“復旧”を行おうとしても小規模の農業者や漁業者には資金がなく、労働人
口は既に高齢化していて生産体制を整えるための資金もない。大企業の経営者の中には
「今度、再建するときには復旧ではなく、生産拠点を他の地域にも、外国にも展開して“従
来よりも危険(risk)を分散させる方法”を考えている」という者もいる。即ちすべての企
業が元に戻す方針をとっているわけではないのである。従って、「復旧から復興への道
程」をめぐる論議と選択は、「如何なる未来の経済と生活と社会を構想し実践するか?」
という政治的・社会的な選択の分岐点にもなっているのだ。では何が選択の主題であり、
何が争点であるのか?順を追って論じることにする。

3.政府の復興構想会議をめぐる混乱

  政府は内閣総理大臣の私的諮問機関として「復興構想会議」を組織した。その議長は防
衛大学の学長であり保守派の論客が少なくない。最初、政府は地震・津波による災害と原
子力発電所の事故による災害を区別して、復興計画を地震・津波の被害に限定しようとし
た。原子力を含むエネルギー政策の転換という大問題を避けようとしたのである。また復
興会議の議長は「復興には莫大な予算が必要である。増税も論議したい」と第1回会議で
述べ、多くの批判を浴びた。「先ず最初に如何なる復興をするか。それにはお金はいくら
必要か?」これを論じる事が先であり、お金の調達方法を国債にするか、増税か、他の財
源の節約か、公務員給与のカットか、等々はその後で論じるべきだ、との批判も出た。   
首相と財務省は復興会議の“構想”に基づいて大規模な補正予算を組むが、その中には大
規模な増税計画も含む―という意図があったと言われている。事実、財務省の高級官僚が
閣僚や復興委員を秘密の内に訪ねて「増税の必要性」を説得して歩き、そのことをある閣
僚が暴露して批判するという一幕もあった。最終的には震災被害・原発被害の両者を含め
た総合的な復興構想を論議する、財源や規模も論議することに落着した。
  この小論では先ず震災への農村・漁村の復興計画についての論議について述べ、次に原
子力発電所の事故による災害と補償、最後に市民社会の動向について述べることにした
い。

4.農村・漁村の復興をめぐる2つの道

  災害に襲われた太平洋岸の岩手県、宮城県、福島県は複雑に入り組んだリヤス式海岸が
多く、その入り江ごとに小さな漁村があり、また中規模の拠点的な漁港もある。更に幾つ
かの大きな漁業基地があって造船、食品加工、運輸などの水産業の拠点になっている。ま
た、農業・漁業だけでは暮らせない人々は家族の中で半農・半漁、あるいは観光・商工業
・公務労働など多様な職業に従事して生活してきた。今回の災害で漁船・漁港・市場・倉
庫・加工工場など総てを失った人々には2つの選択肢が考えられている。第1の方法は協
同の力による共生・再生である。そして第2の方法は統合と合併・大規模化と営利資本の
導入である。政治や社会運動はどの道を選ぶかが問われている。

第1のそれは、協同組合の力を結集して、個人個人では不可能な船、漁具,定置網施
設、栽培漁業施設、加工施設、流通システムを再建・創造する方法である。この方式
が優れているのは、単なる経済行為としての農業・漁業・流通業ではなく、地域社会
(community)の再生を同時に実行できることである。老人福祉、介護、子育て支援など
地域社会に欠くことが出来ない社会サービスもまた協同組合の力で、また地方政府と協力
して実行できる。 
現実に被害の大きかった岩手県宮古市の中の重茂地区では、協同組合の力を総結集して
生産手段を共有制にして、早くも部分的に生産を開始している。また、彼らと提携してい
る生活協同組合は商業的取引のみならず経済的支援・文化的支援・人的支援を全面的に行
っており、漁業協同組合の力による生産、生活協同組合による流通と消費の組織化、両者
の複合による創造的な復興の先進事例となっているのである。
第2の方法は農業・漁業の統合・大規模化と営利資本の導入である。これは宮城県知事
が提唱している政策である。彼の主張の概要は「零細な漁業を再建しても非効率的であ
る。漁業権は現在の法律では漁業協同組合に所属しているが、この際、特別の法的処置
(特区の設定)によって、営利企業も漁業権を持ち漁業に参入できる制度をつくり、資本
を大胆に導入し、大規模企業化をすべきである」というものである。   
この提案には基礎自治体の首長が少なからず賛成している。背景は農業も似ているが漁
業も一定の安定した所得が期待できないために若い世代が就業せず、労働力の高齢化があ
るからだ。企業化・大規模化をすれば雇用の機会がうまれ、復興できるのではと考える。
だが反論がある。「若者が就業しない原因は農業・漁業・林業に携わる人々や協同組合
のせいではない。国家は“第1次産業は生産性の低い遅れた産業である”と見てきた。そし
て生活保障を伴わない、あれこれの補助金政策を小刻みにしか実行しなかったからだ」と
いう歴代の政権への批判である。「農林水産業は経済効率だけで判断すべきではない。自
然と環境と資源を守り、国土を保全する多面的な機能と役割を担っている。この社会的に
重要な仕事に従事する人々と地域社会に対しては、その役割に相応しい基本的な生活を出
来る所得を保証すべきである。そうすれば若い世代は誇りを持って仕事に従事するであろ
う」と主張する。経済効率とGNPを指標にする思想と政策への異議申し立てである。
「規制を緩和し、自由な競争原理を働かせれば効率的なものだけが残る。農村・漁村を
発展させるにはこれが早道である。」という新自由主義の主張は強者の思想であるが、強
者依存の体質も合わさって根強い。財務省をはじめとする中央政府・官僚、大企業の連合
体である日本経団連、読売新聞などのマスコミ(TV,新聞)がこれを後押している。            
しかし、与党の民主党内部にも政府の中にも異論があって、政策は動揺しており必ずし
も統一しているわけではない。どの方向へ向うか?市民社会の動向が試されていると見る
事もできる。私の考えは、例え少数であっても先進的な農協や漁協が協同の力による共生
・再生の道を示し、誰にも分かる成功の実例を示すことが重要であると思う。        
そうすれば小泉政権以来展開されてきた、市場原理主義に基づく政策が多くのワーキン
グ・プアー、失業者、格差社会、無縁社会を生み出してきたこと。それへの対案として協
同と連帯の理念にもとづく社会的経済の優位性を主張できると思う。農協、漁協、生協の
連帯による社会的経済を今こそ実践するときである。
では労働組合はどうか?残念ながら最大の労働組合である連合は、被災地への寄付金集
めの努力はしているが、社会的経済の発展には関心が薄い。原発推進の旗は取り下げたが
脱原発ではない。左派と見られている全労連の中の医療労働組合や医療生協、自治体の労
働組合などは、現地に支援拠点をつくり大企業寄りの再建方式に反対している。特に被災
地の医師・医療機関の不足は深刻であり、医療支援活動は被災地の人々に感謝されてい
る。 

5.東電の事故補償と支援機構

  東京電力の原発事故への補償問題は、金額の問題であると共に電力独占体制のあり方を
変えるか否かという問題である。住民、農民、漁民、企業、基礎自治体へ与えた損害は1
0兆円以上とも言われている。如何に巨大企業である東京電力といえども手持ち資金は
2兆円程度だという。積立金の取り崩し、役員の報酬Cut,資産の売却、一部労働者の解雇
・賃下げなどを行っても3兆円程度しかないと報じられている。しかし資金がないからと
いって補償を打ち切るわけには行かない。ではどうするか?
政府は東京電力への支援機構を作るという。その理由は、事故の責任は第1義的には東
京電力にあるが、国策として原子力政策を推進してきた政府にもまた責任があるからだ
と。「原子力損害の賠償に関する法律」の第3条によると「その損害が異常に巨大な天災
地変または社会的動乱によって生じた」場合には電力会社は責任を免れる。しかしそうで
なければ「原子力事業者その損害を賠償する責めに任ずる」ことになっている。東電は既
に損害への仮払いを認めており責めを認めている訳だ。従って政府は「公的な支援」に対
しては当然ながら「対価」を要求すべきである。具体的には東電の資産、特に「送電網」
を公的管理におくことが重要であると考える。この点、次に詳しく述べる。


6.地域独占と原発へのオルタナティブ


菅直人首相の功績の第1は「浜岡原発の停止」を要請したこと、第2は「発電と送電の分
離」について問題提起をしたことであろう。第3に再生可能エネルギーの発展をめざすと
明言したことも評価できる。
しかし限界もまた冷静に見ておく必要がある。その第1は未来のエネルギー政策の柱の
1つの原子力を挙げたこと、これはドイツのメルケル首相との大きな違いである。第2は発
電と送電の分離という正しい問題提起をしたにも拘らず、その実行に必要な多様な発電主
体の登場を阻害している電力会社による発電・送電・配電の地域独占体制の変革には言及せ
ず、曖昧なままに終わったことである。またここでは指摘だけに留めるが「国際競争力の
強化(強い経済)―TPPへの加入」を推進しようと試み、「社会保障と財政健全化の同
時解決」という政策を名の下に増税を実現しようとした。              
私は、これらの限界と間違った方向への代案(Alternative)ついて、特に電力改革方向
に絞って述べることにする。それは、発電事業と送電事業、配電事業を切り離し、「送電
事業は誰もが利用できる道路の様な公共財にする」ことである。
ソーラー、風力、水力、バイオ、地熱発電など多様な再生可能なエネルギーを、多様な
事業主体が発電事業に参入し、配電事業にも参加できるようにする。これは先進国の“常
識”である。原発は半永久的に放射性廃棄物を出し続ける。安全・安心な持続可能な社会と
は相容れない。また原発は巨大技術であり必然的に中央集権的な体制を伴う。市民参加
型、地方分権、地方自治、地域自立経済などの未来社会とは相容れない。特に日本は水力
資源が豊富であり、全国の数十万箇所に小型水力発電の建設が可能である。海の潮流を利
用した発電も可能性があるという。原発に依存しなければ立ち行かない、電力の独占体制
が最も効率的であると考えるのがむしろ“異常”なのである。
 
7.新しい市民社会づくりへの始まり

  3月11日以来、日本の市民社会では全く新しい歴史が創られようとしている。市民社
会の地殻変動とも呼ぶべき、大きな変化が起きている。それは、従来は市民社会の社会運
動の主役であると思われていた労働組合や政党―民主党、社民党、共産党などは、反原発
・脱原発運動のリーダーシップを発揮できなかったことだ。それにも拘らず、無名の市民や
若者の呼びかけにより最初は数100人規模、次には3000人規模、次には1万5000人規模の

デモやパレードや青空市バザール、が同時にあちこちで都心でも住宅地でも行われた。
背後には長い年月にわたる誠実な人々の努力があった。タンポポ舎という長年にわた
って活動してきた反原発運動のネットワーク、原子力情報資料室という専門家を結集した
NPO、エントロピー学会という専門家と市民活動家のユニークな学術組織、アジア太平
洋資料センター(PARC)という国際的な市民運動のネットワークなど、幾つかの信頼で
きる情報を持つ組織が中核となって、?政府・官僚?政治家?彼らに奉仕する官辺学者
?東京電力を中心にした電気事業連合会?権力と癒着したマスコミ―<日本の五賊>を批
判する論陣を張った。これに原子炉を設計した元原子炉メーカーの科学技術者、少数では
あるが良心的で優れた大学の原子力研究者たちが加わった。彼らの主催する会合はどの講
演会、研究会、シンポジウムの会場も満員で、主催者自身が驚いている。
最初の内、マスコミは彼等の発言も行動も、あたかも存在しなかったかのように全く報
道しなかった。しかし、勇気ある財界人―孫正義氏(ソフトバンク社長)や有力な中小企
業金融機関である城南信用金庫が「脱原発宣言」を出し、自民党の党首選挙にも立候補し
たことのある河野太郎議員が脱原発宣言を行ったこともあって、僅かであるが脱原発運動
を報道するようになった。人々はインターネットでマスコミが報道しない情報を得て、各
地域で多種多様な活動を開始している。これらの運動が既存の社会組織である労働組合や
生活協同組合、農業協同組合、基礎自治体や町内会・自治会などに影響を与え、変化させる
ところまで発展するか?それとも一時的な運動に終わるか?断言は出来ないが、これまで
の社会運動の枠組みに変化をもたらしつつあることは確かである。人々は新しい市民社会
づくりへの眺望を求めている。実例は説得力があり、論理と倫理は確信となる。その眺望
と実現への筋道が明瞭になればきっと更に多くの人々が勇躍して参加するに違いない。(丸山茂樹)

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-17 09:05:24 (1860 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

(その19)は過去の紙面から重要と思われる論説などをピックアップしています。

2011年5月6日
(物理学者Michio Kakuの談話)
安定性についてはまだ何も話せない
Michio Kakuはアメリカではもっとも著名な物理学者である。2008年に出版された著書、「ありえないことの物理学」はベストセラーリストにはいっている。福島の今後についての談話
Q:あなたは福島を時限爆弾といっている。いまでも危険ですか?
A:時間との戦い。現場に従業員がいなければ、溶融した燃料にもこれ以上冷却水はいかない。そうなれば3基の原子炉は同時に溶融することもありうる。
Q:これからどうなるか。
A:もっとも楽観的な見方によれば6~9ヶ月で最低状態に到達し、安定化することが期待されている。しかし、安定化については現在まだなにもいうことはできない。原子炉はサムライのような消防隊員によって冷却されている。
Q:生命の危険性は存在するか
全く安全である。放射線被曝はいくつかの箇所では致命的である。それに対して多くの放射能の申告はあまり機能していなくて、敷地の全体で放射能がどれほど高いかについて我々は全くしらない。しかし、一つだけ確実である。特定の場所に1時間とどまっているものは交代しなければならない。そうでないと作業員は一年間に被曝する放射能をうけることになる。数時間後にそのような汚染によって死亡する。
Q:チェルノブイリと比較して福島は越えているか。
A:ヨードの放出による汚染についてはこれまではチェルノブイリの10分の1である、そこでは炉心の25%が大気中に放出された。しかし、福島では早くとも6~9ヶ月以内に自動的なポンプが機能すると放射能の流出を阻止する修復ができる。しかしいまは不可能である。
Q:ほっとするのはまだ早い?
A:二つの時間枠がある。一つは東芝によるもので、もう一つは日立によるものである。東芝は原子炉は10年以内に完全に取り壊し、放射能の蓄積を遠ざけ、残りは封印する。結果はある種のコンクリート棺になる。日立は他の計画をもっており、それは30年以上にのびる。なぜ30年?スリーマイルの取り壊しは14年かかった。そのときは原子炉は一つだけだったし、原子炉の炉心は例外として最小の損害であり、その格納容器は無傷で残っていた。
Q:原発からどのくらいはなれれば、人類は今後ふたたび安心して生活できるのか
A:チェルノブイリでは立ち入り禁止地区の半径は30km。福島では放射能はより少ないにもかかわらず立ち入り禁止地区はいまも16~19kmに設定されている。そこで生活できるような期間はまで決まっていない。
Q:我々には何時正確な時期がわかるか
A:難しい。今後、全く放射能がでなければ室内作業は可能である。その反対にヨードとまだ多くのセシウムから逃れられない。避難地区は今後拡げなければならないかもしれない。
Q:災害は予想されたか
A:エンジニアは百年後の災害をおろそかにしている。原発を設置したものはそれを考慮にいれなければならない。                                                                                                                                                                                                                         
Q:あなた自身は原子力をどう考えるか
A:私自身は科学者で決定者(政治家)ではない。助言できるだけである。私の考えは「原子力を望むものは数百年に一度の災害のための準備をしなければならない。それは支払うべき費用である。
Q:他のエネルギー源をさがして原子力をあきらめることは最終的にはよりよくはないか。
A:私の尊敬するEdward Teller (水爆の父)は原子力に疑問の余地をもたなかった。しかし、かれによる有名な引用句のなかで原子力は非常に」危険であり、地表に属するものではなく地下におけば安全だと。

2011年5月11日
(ニーダーザクセン州)
Sander環境相は陸上の「期限付きの最終処分場」を提案
ニーダーザクセン州の環境相Sanderは、高濃度放射性廃棄物をある種の貯蔵庫におけるまず陸上での中間処分を提案した。ニーダーザクセン州のGorlebenの岩塩鉱への貯蔵はふさわしくなく外部へだされるべきである。
 ニーダーザクセン州の環境相Sander(FDP)はGorlebenの塩の鉱山での原子力廃棄物の貯蔵に対する代替案として期限を切った「地上での最終処分場」を提案した。かれはGorlebenはさらに検討すべきである。バーデンヴュルテンゲルグ州がいま原子力廃棄物を粘土層に貯蔵することを試験しているのは賞賛すべきであると。
 第三の可能性として連邦政府は100ないし150年の地上でお貯蔵を検討している。勿論自然破壊や爆撃、航空機の墜落などに対しては保護されるべきである。このような選択は放射性廃棄物を科学の進歩ののち熱エネルギーの運搬者して再び利用する機会を提案している。
貯蔵は未来の世代にとって不愉快な問題
Salzgitter,Wolfam Koenigにたいする連邦政府のリーダはみかけの解決に警告をした。我々は将来の世代に不愉快な問題をまわした。高度に危険な物質を間違った手に渡すことはさけなければならない。地上保管は持続的な解決にはならない。
  
2011年5月11日
(エネルギー政策)
倫理委員会:2021年までに脱原発は可能
脱原発に対する倫理員会は間もなくその報告を提出する。FAZの一人に話した構想は2021年までの脱原発は可能であるとしている。送電網から取り外されている8つの原子炉は停止したままにされる。
代替エネルギーは「どれもリスクはより小さい」
 最良の場合、脱原発回廊は短縮されるので最後の原発はあきらかにそれ以前に停止可能であろう。脱原発のプロセスは規則にのっとって、透明性をもって検証されなければならない。検証基準としてこの報告が挙げているのは:価格の動向、電力の用意、システムの安定性、二酸化炭素の排出、および輸入である。必要な場合にはあとから徴税される。
核廃棄物はもとへ戻されなければならない
高濃度放射性廃棄物の最終処分場の探求において最大の倫理的な規律を課した。最終処分についての社会的な合意がなされうるかどうかは原子力発電所の決まった廃止時期の提案にかかっている。
エネルギー効率の高い家庭機器の計画など。
委員会の提案
個人住宅におけるエネルギー効率の良い機器への更新計画と同時に「インテリジェント」な電力計の導入。住宅リフォームでこれまでの研究の進歩―まず第一に住宅断熱―をもっと導入すべきである。再生可能エネルギーについては、まもなく経済的に運転できるようになるだろう。新しい天然ガス火力発電所の建設。新しい石炭火力発電所の計画、または建設がすすめられており環境負荷の高い設備に置き換えられる。

2011年5月17日
(原子炉安全性委員会)
原子力発電所では安全性が欠けている
原子炉安全委員会はドイツの原子力発電所の検査において不十分であるとした。大型航空機の衝突にたいしては全く安全でない。Roetgen環境相は4つの原発に対する停止を示唆した。
地震:地震に対する立地の検査。どのような強さの揺れに絶えられるか。検査は、河川の水位の上昇または低下の視点からの将来の危険性、火災、冷却手段の喪失、氾濫、インフラストラクチャーの喪失、個人の裁量可能性の侵害
洪水:これまで計算されてなかった洪水による損害の可能性、貯留ダムの決壊、極端な嵐による流量、津波または排水設備の機能停止、その際、インフラストラクチャーの損害、従業員の欠員なども顧慮しなければならない。原発の立地における過去の水位の検証の際、緊急対策の影響など。
航空機の衝突、テロ攻撃
民間航空、軍用機の衝突の際の機能の維持の検証。種々の衝突シナリオを勘定に入れるべきである。航空機の型、速度、積荷、衝突箇所。衝突時の建物の保存、コンクリートの被覆、が十分厚いかケロシン火災の影響、−空間的に十分な間隔が、原子炉の建設位置、衝突後の放射能の漏れる場所の追跡
サイバー攻撃:標的とされたシステムの部位の破壊。
冷却、緊急電力の喪失:バッテリー容量の敷地の全体で放射能がどれほど高いかについてから2時間以上の停電の結果の点検、ディーゼルエンジンの電力の観点(電力、油、冷却水)における72時間以上の長期の緊急電力の点検。緊急電力によるディーゼル装置の修理または置き換え(ガスタービン、水力発電)。その他の例えば泉のような冷却可能性にお観点から副次的な水の供給の場合の効果

2011年5月17日
(CDUの経済演説)
国民は脱原発について決定をしなければならない。
連邦政府および自身の党のリーダーの反原発についての憤慨からCDUのFAZ情報部への説明はドイツにおける将来のエネルギー供給についての国民の決定に努力する。相前後して投票される各州における国民投票が必要である。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-09 13:15:55 (1728 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)


2011年6月6日
(フランス)
もし脱原発の意欲が増大したら
ドイツの脱原発にフランス政府は圧力を感じている。フランス人の多数はこの間、原子力エネルギーへの依存度を下げることを支持している。しかし、サルコジ大統領は原子力産業の支持をすでにはっきり決定している。
(Michaela Wiegel,Pari)
フランスはドイツの脱原発に神経質になっている。フランス人の核エネルギーへの無条件支持がぼろぼろになっている一方、フランス政府はドイツ連邦のエネルギー政策に一人歩きに挑発を感じている。

2011年6月6日
(2022年までにエネルギー変革)
内閣は脱原発に結論をだした
連邦政府はエネルギー変革を導入した。内閣は月曜(6月6日)に8つの原子力発電所からの脱出とすべての原発の2022年までの段階的停止に賛成した。

2011年6月6日
(脱原発)
傍若無人
新しい原子力コンセンサスは、プラグマティズムではなくイデオロギーを裏切っているという言説が伴っている。このやり方がさらにすすむと電力網の建設や再生可能エネルギーの助成は次世代の機会に対してではなくリスクに対してのものになる。
*グリーンロビーは原子力ロビーよりも感じがいい
 ニーダーザクセンのような州では経済および雇用市場は緑の電力やそのロビイストを顧慮しないので、それ以上なにもしない。お金を稼ぐ環境保護なのになぜやらないのか。この違いは何か

2011年6月6日
(再生可能エネルギー)
陸上の原発にかわる湖上のウインドパーク
ドイツは原発の電力をあきらめざるをえない。内閣は月曜(6月6日)に数多くの法案を決定し、電力網の建設における多くの所轄事項を推し進める。
エネルギー変革の中心は脱原発、再生可能エネルギーの構築であり、2020年までに35%と倍増しなければならない。内閣は費用効率的な建設による、支払い可能な電力価格に押さえることを約束している。グリーン電力の政府補助は長期的に下げられる。
 新しい補助銀行の補助プログラムにより50億ユーロ(約、6千億円)で10箇所の海上ウインドパークを支援する。この技術により、短期間に大きなコスト削減のポテンシャルがあがるとしている。湖上の風力に対しては補助は2から15セントに上げられ、12年間保証される。陸上の風力電力は将来はより少なくすべきである。勿論政府は反対している州や高価な海上風力エネルギーに警告している反対派には譲歩している。新エネルギー法による最初の補助は年間2%から1.5%に下がった。これまでは当初補助金はキロワット時あたり9セントが8.85%(約11円)に下がった。古い設備を新しくして性能があがればボーナスがでる。
 将来の供給安定性のためには送電網の建設に意味がある。まず、風力による電力の送電のために2020年までに4450kmの新しい送電アウトバーンを作らねばならない。政府は迅速な法制化により10年計画を4年に短縮しなければならない。
 エネルギー多消費企業に負担させてはならない。かつて連邦の交通計画がそうであったように負担は国全体で均等に負うべきである。計画中のエネルギー基金、気候変動基金から支出される。その代わり、企業は2013年からのエネルギー節約を示さねばならない。
 住宅の改造が進められなければならない。
 住宅のエネルギー的な改造において連邦政府は新しい税制面の奨励をする予定である。2012年から2014年までに15億ユーロ(1800億円)の補助がだされる。今年は住宅断熱、新しい暖房設備、窓に9億3600万ユーロの補助がでる。

2011年6月6日
(脱原発)
エネルギー経済における計画経済
再生可能な資源からの電気の生産は石炭やガスからの電気にくらべ年間の補助にもかかわらず非常に高い。エネルギー変革は電力市場の自由化からの決別である。

2011年6月6日
(エネルギー変革)
ヨーロッパの人々は原子力におけるドイツの一人歩きに不機嫌になっている
他のヨーロッパ諸国ではドイツの一人歩きについての不機嫌が支配的である。フランスのエネルギー相はEUの緊急会議を要求している。

2011年6月7日
(脱原発に反対)
電力コンツェルンは敵対的な引継ぎを恐れている
RWEとEonの多くの株主がますますそっぽをむくので証券市場は暴落している。それによって敵対的な引継ぎへの恐れが戻っている。RWEとEonは連邦政府による将来有りうべき損失に対するフェアな保証を要求している。

2011年6月7日
(脱原発のあと)
サルコジ大統領はドイツに電力を売るつもりである
フランスはドイツの脱原発から収益をひきだそうとしている。「我々は彼等に我々の電力を売ることを喜んで提案する、と ザルコジ は火曜(6月7日)に語った。彼はドイツの決定を批判するつもりはない。

2011年6月7日
(シュレスヴィッヒホルスタイン州におけるエネルギー変革)
変化の風
シュレスヴィッヒホルスタイン州ではエネルギー変革はすでに23年前から導入されている。いま風力発電装置の更なる建設の準備がされている。しかし、そのためにはます第一に緊急に必要なインフラストラクチャーをつくらなければならない。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-07 14:11:51 (1786 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)


脱原発をめぐるドイツ国内の議論が活発なのでこれを中心に掲載しています。

2011年6月1日
(原子力のコンセンサス)
反対派と経済界からの強烈な批判
緑の党、SPDおよび経済界は連邦政府の脱原発シナリオについてのさらなる鋭い批判を行っている。ラインランド・プファル州のBeck首相は「我々は一緒にやることができるかどうか非常に疑いをもっている」と述べた。冷温予備保存、安全性の緩衝装置、検査法令についての議論に直面してSPDが主導している各州は懸念をもっている。

2011年6月3日
(脱原発計画)
段階別の明確なシナリオ
州政府の首相たちはメルケル首相のもとにおける脱原発計画について徹底的な変更を押し通した。
原子力発電所はいまや2022年までに書面上送電網からはずされることになっている。同意はガスおよび石炭火力発電所からの冷温予備保存についても述べている。
 残される9つの原子炉は2015,2017,2019,2021,2022に停止するとメルケル首相は州首相との話し合いの後のべた。現在停止中の7つおよびKrummelはそのまま停止される。
最終処分場の探求のための法律はこの年末までに連邦と州政府で合意する。
 だれもドイツで停電は望まない
 来るべき二度の冬場における電力事故に対して予備能力として現在の発電所を使用しなければならないことは合意をえている。しかし、7つのどれもが電力網につなげないですめばありがたい。
 連邦内閣は月曜(6月6日)に法案を議決することになっている。

2011年6月3日
(冷温予備保存が批判されている)
州は脱原発の詳細について賭けをしている
連邦政府にょれば原発は2021/2022年に集中して電力網からはずれる。これに対して冷温予備保存が見込まれている。州はその両方に反対している。州は冷温予備保存なしの文書による脱原発を望んでいる。

2011年6月3日
(原子力)
エネルギー変革に対して他に何をなすべきか
エネルギー変革法を通すために8つの法律および条令が議決および改正される予定になっている。その概観。
*原子力法の改正についての13の法律
*特別な資金、気候変動およびエネルギー基金の設立のための法律の変更のための法律
*エネルギー経済法(ENWG)
* 送電網建設促進法
*再生可能エネルギーからの電力生産の助成に対する正しい枠組みの新しい規制に対する法律(EEG)政府は再生可能エネルギーの割合を高めようとしている。電力生産では現在17%を2020年までに35%に高め、2030年までに50%以上にあげなければならない。
*自治体における気候に正しい都市開発の強化のための法律
*エネルギー節約条例
*発電所-余熱カップリング法

2011年6月3日
(脱原発)
緊張する勝利のよろこび
連立政権のエネルギー変革は反原発政党にとって歴史的な勝利である。しかし、それは緑の党にとって将来選挙民の投票において言い逃れることはそれほど簡単ではない。

2011年6月4日
(脱原発)
メルケル首相は予備の原発に固執している。
州が拒絶しているにもかかわらず、連立政権はいま2013年まで電力の不足の場合に備えて予備の原発に固執している。社会民主党は脱原発の賛同にたいして更なる基本法の改正を要求している。
連邦首相と各州との原発妥協のあと、SPDは脱原発計画のための新しい条件を出している。すべての電力コンツェルンによって、そしてメルケル首相自身、脱原発をもとにもどさないようにするべきである。

2011年6月5日
(脱原発)
2032年のドイツ
10年前、老首相Joschka Fischerは最後の原発を停止させた。しかし、脱原発はこの国を激しく揺さぶった。緑の未来における一つの視点。
Ralph Bollmannn およびWinand von Petersdorff

2011年6月5日
(核燃料税)
徴税者の大勝利
原発は停止されるだろう。しかし、核燃料税は残る。それは原子力発電所の運営者の為にのみ存在してきた。結局、国家は多くの金を使う。
*注燃料税は発電者がウランまたはプルトニウム1gを新しく入れるたびに145ユーロ国に支払う。年間2500億円)。原発の寿命延長の停止に伴って議論が活発化している。

2011年6月5日
(SPD(社会民主党)は条件をつけた)
脱原発が経済を危険にすることは許されない
エネルギー変革はこの月曜日(6月6日)に内閣で確定される。2022年までに最後の9つの原発が段階的に停止される。SPDは賛同に当たって条件をつけた。緑の党は脱原発をメルケル首相にとっての敗北と名づけた。
 SPDは賛同に当たって経済の保護を条件とした。「我々はドイツの工業生産とそれによる確実な雇用を危険にするようなどんな法律にも賛成できない」
 緑の党は迅速な脱原発に対する連立内閣の計画に賛成かどうかを未定のままにしていた。しかし、Tritten書記長は先週金曜(6月3日)のメルケル首相と州政府首相との会談の後の変化に賛意を表した。「メルケル首相は緑の党の圧力に屈し、いまや段階的な脱原発を受け入れた。「いまや、メルケル首相は10年来の脱原発反対の戦いにすざましい敗北で終止符をうった、ことは明らかである。


フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-06-03 06:50:20 (1906 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

2011年5月30日
(政府の脱原発計画)
SPDは賛成を示唆、緑の党は躊躇
連立政権の脱原発計画は混じり合った共鳴を呼び起こしている。SPDは賛成の信号を発しており、緑の党は慎重に留まっている。FDPの派閥代表Bruederleは(反対派は)スープの中の髪の毛をさがすべきではないとクレームをつけている。

2011年5月30日
(リスク研究者Gerd gigerenzer)
それぞれの民族はその固有の怒りをもっている。
Q:もしメルケル首相が倫理委員会の立場であなた質問されたら、リスク研究者として何を勧めるのか。
A:原発を止めるか使い続けるかの決定を彼女に引き受けさせない。私は我々人類がリスクとの付き合いのなかでいかに専門家をつくるかを彼女に助言することはできる。
(中略)
原子力については?
A:なにか比較できるものを見出すことになる。目標は勿論、水、風、太陽におくことができる。

2011年5月30日
(エネルギー変革)
産業および発電所の経営者は十億ユーロ単位の負担に警告している
原子力エネルギーからの脱出の決定後に発電所経営者は慎重な態度をとっている。経済団体は新たな財政負担および危険な組織網の縮小を恐れている。RWEコンツェルンはあらたな訴訟を試みている。

2011年5月30日
(脱原発)
メルケル首相のアジェンダ2022
その後連立政権は月曜(5月30日)の夜、核エネルギーの利用からの脱出について了解を取りつけた。それは節約をせず、期待でき、歴史的な対比をもつものであり、未来は過去よりもよりよくなる可能性をもっている。
(G.Bannas,oyobiP.Carstens)
連立政権は2022年までに核エネルギーの使用からの脱出を完了させるという、黒-黄連立内閣*
の結論は以前の社会システムの改革について赤-緑連立*の「アジェンダ2010」の政党政策と比肩される。メルケル首相とその支持者たちは7月はじめの議会で核エネルギーからの脱出の議論を終結させる希望を持っている。緑の党の最近の成果を、メルケル首相は日本における原発災害によるものだけではないと説明した。
*注:schwarz(黒)はCDUとCSUの連合、gelb(黄)はFDPを表し、現在の政権はこの両者の連立である。また、rot(赤)はSPD(社会民主党)、gruen(緑)は緑の党を表し、現政権の前はこの両者の連立政権だった。

2011年5月30日
(エネルギー変革)
お金が流れれば、電気も流れる
発電所におけるエネルギー変革のために、政府は民間の投資家に助言をしている。その発電所は40年間運転され、それゆえ、信頼できる国家の奨励するもので最も信頼できる。
 これがどのようにうまくいくかは再生可能なエネルギーの振興についての法律(EEG)があげられる。20年以上の確定された供給料金がこの投資が収益性の良否を算出できる。電力生産の6分の1は賦課金によってまかなわれ、政府はこの割合は2020年までに2倍にするとしている。電力消費者によって支払われる追加費用は今年は135億ユーロ(約1兆5千億円)になると見積もられている。
 *現在のドイツの原子力の割合 原子力:22.5%(内継続分15.7%、モラトリアム6.8%)褐炭:23.4%、石炭:18.8%、再生可能エネルギー:16.5%、天然ガス:13.4%、その他:5.5%

2011年5月30日
(脱原発)
エネルギー変革は連邦に年間20億ユーロのコスト負担
Manfred Schaefers
連邦政府の脱原発の決定は高くつくだろう。連邦予算は年間20億ユーロの負担になる。これらは核燃料税やそのたの準備金で補填されるが、最終的に個人の家計は気候保護への投資のなかで課税による規制がモチベーションになる。家屋所有者はヒートポンプ、や地域暖房ネットへの接続、などが税制上有効である。家屋の断熱やリフォームも有効である。

2011年5月30日
(2022年までに脱原発)
メルケル首相:巨大なチャンス
SPDは脱原発計画に同意のサインをおくり、それに条件をつけた。また緑の党は控えめにとどまっている。メルケル首相は「ドイツは模範になりうる」
ドイツは再生可能エネルギーへの移行の先駆者として最初の大規模な産業国家になりうる」とメルケルは語った。このことは輸出、、開発、技術、仕事場にとってチャンスである。

2011年5月31日
(脱原発)
(エネルギー)変革のコスト
脱原発は特別なことではない。みんながやらなければならないからである。しかし、新しい送電線や発電所がなければ脱原発は単に停電につながることになる。エネルギー変革に対する市民の愛がいかに長く保たれるかは不確かである。

2011年5月31日
(Juergen Hambrechtとの対話)
脱原発はもっと長期になることもありうる。
倫理委員会は10年以内に脱原発を可能にするとしている。元のBASFのトップJ.Hambrechtは委員会の名kで唯一の経済団体、は必要な中間段階および危険について語った
Q:倫理委員会の一員として2021年までの脱原発についてあなたは赤^緑連合を追い越しますか。
A:長くかかります。脱原発は10年以内になんとかなります。しかし、厳密な計画管理と、中間プロセスと目標の設定、および管理、そしてこれらを達成できるかどうかだと語った。これらは国会の独立したエネルギー 委員会によって実現されるべきである。
Q:中間目標はどのように考えるか
A:供給の安定性、競争可能な価格、環境適合および公開性の取り入れ、である。中間目標は送電網の建設、石炭、およびガス火力発電所の新設といった中間目標が達成されなければ適時に集成し、供給不足にならないようにする。

2011年5月31日
(脱原発についての反応)
ウイーンは賞賛し、パリは怒っている
フランスはヨーロッパのエネルギー政策の中でのドイツの一人旅につてはあからさまに怒っている。スウェーデンは異常事態を恐れており、オーストリアはこの前進を評価している。連邦政府の脱原発の結論についての国際的な反応。
スイスは先週2034年までの脱原発を発表
ポーランドでは経済相が、ドイツの決定の後、計画中の参入を熟慮することを提案。現在、ポーランドは94%が石炭で、2020年にあはいじめて2箇所の原発が操業にはいることになっている。
中国はドイツの脱原発を疑いの目でみちる。中国経済はドイツと同様に輸出に依存しており、北京ではエネルギー供給が不足した際連邦政府はどのように充足するのか疑問をもっている。

2011年5月31日
(再生可能エネルギー)
太陽ブランドはソーラー投資を急がせている
脱原発は再生可能エネルギーの道を急がせている。アナリストはこの予想をつよく薦めている。脱原発の決定は特に新しいことはもたらさなかった。

2011年5月31日
(脱原発)
Roesler(連邦経済相):市民にとって控えめだが高いコスト
Eon(エネルギーコンツェルン)は核燃料税に反対して訴訟:原発の寿命短縮によって会社はその資格を失った。経済相Roeslerは、この税金は寿命短縮にともない、もはや実施されない。同時に彼は市民と経済により高い費用負担がかかると予告した。

2011年5月31日
(脱原発)
Eonは燃料税に反対して訴訟
脱原発によってEonは二桁の10億ユーロ(1兆円?)の損害を見込んでいる。コンツェルンは燃料税に反対して訴訟をするつもりだが、そうすると同時に納税義務が始めて生ずる。

2011年5月31日
(コメント)
可能性の侵害
脱原発のあと、政府は再生可能エネルギー法の改正を急いで強引に可決しようとしている。しかし、営業的な経済やエコ電力企業はこれを官僚主義的でコスト主導のモンスターだと批判している。



フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-05-31 14:43:28 (1953 ヒット)
福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。(掲載伊津)

脱原発をめぐってドイツ政府および関係者の動きがあわただしいので直近の記事を優先しておおくりします。ご了承ください。(訳者)

2011年5月26日
(ドーヴィルにおけるサミット)
G-8では北アフリカの援助プログラムの公表、世界的な原子力発電所の安全性に対する努力の要求がなされる。世界経済についての概観はポジティブな感触。

(脱原発)
2011年5月26日
燃料税はひっくり返されることもありうる。
政府は原発の寿命短縮の計画に反対しているエネルギーコンツエルンの告訴を回避するため
燃料税の削除を考慮している。しかし、連立政権のなかには反対の動きがある。

(燃料税に関する論争)
2011年5月26日(15-4)
Trittin(緑の党の派閥委員長)は「政治的腐敗」について語る
政府はエネルギーコンツェルンが計画中の(原発)寿命延長に反対して告訴しないように、対抗策として燃料税(原発燃料)を廃止する。この措置は昨日からの談話にある。Trittinはこれに反対して激しく語った。
 ドイツエネルギー研究所のエネルギー部門のリーダーであるC.Kemfertも新しい燃料税論争を批判している。

2011年5月27日
(Schacht Konradの核廃棄物最終処分場)
地方自治体は補償を受け取ることになった。
Salzgitter市のSchcht Konradはこれまでドイツにおいて同意された唯一の放射性廃棄物の最終処分場が建設される。建設による不都合を恐れる共同体にはいわゆるSchacht-Konrad基金から財政的に補償することになっている。。Schcht Konradはドイツで唯一の同意した放射性廃棄物の処分場で2013年に操業にはいるが、低レベル中レベルの放射性廃棄物、汚染された防護服、工具、設備の一部などで高レベル放射性廃棄物はそこでは処分されない。

2011年5月27日
中国はドイツの原子力専門家に近づこうとしている。
ドイツは原発から脱出しようとしており、中国はこれに対して新しい原子炉を熱心に計画している。今、中国はドイツでよく訓練された専門家をほしがっている。

2011年5月27日
(連邦電力網代表)
冬場には電力不足が起こりうる
連邦および州の環境相はドイツにおける7つの古い原子力発電所を再び電力網に乗せないつもりである。南ドイツの電力網はその際、冬場には厳しい状況に陥ることもありうる。緊急の場合には停止した原子炉を再度運転しなければならない、と連邦電力網代表はのべた。政府はこの選択を留保しなければならない。

2011年5月27日
(脱原発)
Roettgen(環境相):7つの原発を停止したままにすることにした。
 脱原発の詳細は期日については議論の余地を残した。また、連邦、および州環境相は5月27日(金)に、7つのこれまで停止してい古い原発は停止したままにすることだけは合意に達した。

2011年5月28日
(経済相Roesler)
我々は冷温保持を検討しなければならない
停止中の原子力発電所のうち2つはスタンバイモードで保持され、需要がでたときに再び始動されなければならない。と経済相は語った。

2011年5月29日
(計画された脱原発)
連合政府は燃料税をそのまま残す
CDUとFDPは議論のある燃料税についてそのまま残すことを公表する。この間、連邦首相によって設置された倫理委員会は2021年までにすべてのドイツの原子炉を電力網からはずすことを上申した。

2011年5月29日
(原子力議論)
10年以内に最初の一基が停止?
今日(5月29日)、倫理委員会は脱原発についての報告の中で明日(5月30日)脱原発について連連立政権に勧告するとした。FDPの派閥首脳、Bruederiはその間連邦電力網代表および電力網運営者の停電についての警告を確認した。
*FDPの会派委員長Breuederleは原発からの急ぎすぎる脱出に警告した「私はすべての参加者に慎重さと判断力と責任感を勧告する」。脱原発は期限つきで一定の条件の下で管理されてのみ可能である
 バイエルンのFDP委員長M.Zeilはドイツの輸入電力の増加について叱責した。「現在、ドイツの灯りはヨーロッパの電力連合のおかげであり、チェコやフランスの原子力発電所に感謝する。我々はこの問題に答えなければならない。「外国の原発電力は倫理的に価値があり、国内の電力は倫理的に非難すべきなのか?
 RWE(電力コンツェルン)の代表J,Grossmann は電力網運営者の警告はまじめにとり上げるべきである。「電力網における安定性維持は劇的に落ち込む」彼はこれに対して、政府とエネルギー企業の(電力)不足対策作業を批判している。エネルギーコンツェルンは「今脱原発の準備のなかで
電力は非常に少ない。モラトリアムの開始以来政府は現実的に孤立している。
 
2011年5月30日
(内閣における合意)
2022年までに脱原発
連邦政府は月曜の夜、2022年までの脱原発について合意した。現在停止している原発は再度電力網には乗せない。しかし、万一のエネルギーの隘路に対処するための「冷温保存」はさらに続けるべきであるとしている。
7ヶ月の後、連立政権は2010年秋に結論付けた原子力発電所の寿命延長をもう一度封じ込めた。連立政権の結論は、ドイツの原発を遅くとも2022年までに停止することについて合意した。連邦環境相Roettgen(CDU)は30日夕方語った。7つの最も古い現在停止中の原子力発電所および、Kruemmel発電所は再度電力網にはつなげない。核燃料税はそのままここされる。
メルケル首相はベルリンで「倫理委員会の上申を指針として採用する」と言明。「倫理委員会は脱原発についての報告を公表した。メルケルは午後にエネルギー変革について公表する。まず、昨年10月28日に国会において黒-黄の多数をもって原発の8ないし14年の寿命延長を結論している。

フランクフルター・アールゲマイネ より
Aktuelle Nachrichten online - FAZ.NET
http://www.faz.net/s/homepage.html

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(独: Frankfurter Allgemeine Zeitung - F.A.Z.)は、第二次世界大戦後の1949年にフランクフルト・アム・マインに再建されたドイツの新聞。略号は FAZ である。福島原発事故に関連する記事の表題と抄訳を安藤直彦会員が随時行う。 体裁を整え伊津が掲載する。

投稿者 : solo 投稿日時: 2011-05-27 10:12:42 (2947 ヒット)
PDF形式ファイルのダウンロードが出来ます。
http://entropy.ac/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=13&lid=31
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●資料編
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1. 原発震災による放射性物質拡散・汚染状況 ---------------------

<海外> 以下のサイトでは福島原発からの放射性物質の大気中拡散のシミュレーションを掲載し、 随時更新しています。
オーストリア:気象地球力学中央研究所: Zentralanstalt für Meteorologie und Geodynamik (ZAMG) #特集ページの URL が更新されています。
http://www.zamg.ac.at/wetter/openair/eventwetter_za1.php
ドイツ:気象局:Deutscher Wetterdienst (DWD) http://www.dwd.de/
放射性物質拡散シミュレーション
フランス:放射線防護原子力安全研究所:Institute for Radiological Protection and Nuclear Safety(IRSN)
http://www.irsn.fr/EN/news/Pages/201103_seism-in-japan.aspx
セシウム 137 の拡散シミュレーション http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_dispersion_rejets_19mars.aspx
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 9/17
アメリカ:New York Times(Radiation Level に福島原発周辺の放射線線量に関する情報) http://www.nytimes.com/packages/flash/newsgraphics/2011/0311-japan-earthquake-
map/index.html

<日本国内>
日本では原子力安全委員会が 2011 年 3 月 23 日に「緊急時迅速放射能影響予測ネット
ワークシステム(SPEEDI)」による放射性物質拡散のモデル計算を公表しています。 http://www.nsc.go.jp/info/110323_top_siryo.pdf
また、当初より日本の気象庁において放射性物質の拡散シミュレーションが計算され、 IAEAに提出されていましたが、ようやく日本国民向けにも公表がされるようになりま した。(公開日についてデータがありませんが、4月5日のようです。) ・最新のシミュレーション:
http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/EER/eer_latest.pdf
・WSPEEDI(5 月 10 日公開)を含む放射性物質拡散シミュレーション発表サイト:
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305747.htm
※また、想定外の巨大地震との印象操作ではないか、ともいわれている気象庁の震度表記について、 気象庁に質問を送りました。
https://jma-net.go.jp/cgi-def/admin/C-101/opinion/postmail.html
質問内容:「質問です。東日本大震災について、気象庁は震度表記を気象庁マグニチュード(Mj) からモーメント・マグニチュード(Mw)に変更し(当初の 8.4 から 9.0 への変更)たというのは事実で すか?そうである場合、そうでない場合、いずれでも、震度表記の変更経緯についてご教示いただけ ると幸いです。また、以下の情報の表記単位を教えてくださ い。http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/daily_map/japan/20110311_list.shtml 公式ページ等の解説を教えていただくのでも結構です。見つけられませんでしたので。」
(※4 月 10 日に送信した上記質問に対して、5 月 25 日現在までに返信はありません。) ●気象庁マグニチュードからモーメントマグニチュードへの変更について、島村英紀氏:
「追記 2011 年 3 月 11 日に東日本を襲った巨大地震の"マグニチュード 9"とは」 http://shima3.fc2web.com/kyousei-atogaki.htm
参考:島村英紀 『巨大地震はなぜ起きる これだけは知っておこう』2011/4/25。花伝社。
●責任機関 ・東京電力(プレスリリース) http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2011/2011-j.html ・原子力委員会 http://www.aec.go.jp/
・原子力安全委員会 http://www.nsc.go.jp/ ・経済産業省 東日本大震災関連情報 http://www.meti.go.jp/earthquake/index.html
・原子力安全・保安院 緊急時情報ホームページ http://kinkyu.nisa.go.jp/
・文部科学省(現在問題となっている年 20mSv の被曝基準について事務的対応説明)
「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/04/1305174.htm
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 10/17
●各県別の放射性物質による汚染状況
・福島第一原発事故に関連する総合的なデータ一覧が可能なサイト
(全国の放射能他、水道、原子炉状態、海水等の詳細、拡散予測総合情報の一覧)
http://atmc.jp/
・原子炉周辺 福島第 1 及び第 2 原子力発電所周辺のモニタリングカーによる空間線量
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304001.htm
・文部科学省による都道府県別環境放射能水準サイト
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303723.htm/
現在トップページに移動:http://www.mext.go.jp/ (ミラー):http://eq.yahoo.co.jp/ また同省原子力安全課によるPRサイト:環境防災ネット
http://www.bousai.ne.jp/vis/index.php (宮城・福島が「調整中」)
●<<東日本各県のデータ(放射線モニタリング及び、水道・農作物等情報)>> 北海道: http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/zenndoumonita.htm 青森: http://gensiryoku.pref.aomori.lg.jp/atom/index.html 岩手:http://sv032.office.pref.iwate.jp/~hp031501/hou.html 宮城:http://www.pref.miyagi.jp/gentai/Press/PressH230315.html 福島(地震被害全般からリンク):http://www.pref.fukushima.jp/j/index.htm
#推移グラフ化した個人のサイト(以下略記):
http://guregoro.sakura.ne.jp/radioactivity/mix/fukushima.php 茨城:http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
#推移グラフ: http://guregoro.sakura.ne.jp/radioactivity/ 東海・東海第二発電所の放射線監視状況(トレンドグラフ)
http://www.japc.co.jp/pis/tokai/trend2.htm
山形 http://www.pref.yamagata.jp/ou/kenkofukushi/090001/houshasen.html
山形(大量の放射線が放出される場合の対処)
http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/03/fukkou/tairyouhoushasen.html
新潟:http://www.bousai.pref.niigata.jp/contents/538/001663.html
長野:http://www.pref.nagano.jp/kankyo/kansei/houshanou/houshanou.htm
栃木:http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/houshasen.html
群馬:http://www.pref.gunma.jp/05/e0900020.html
埼玉:http://www.pref.saitama.lg.jp/page/housyasenryou.html
千葉:http://www.pref.chiba.lg.jp/taiki/h23touhoku/houshasen/index-sokutei.html
東京(地上約 18m):http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo- eiken.go.jp/report/report_table.do.html
神奈川:http://www.pref.kanagawa.jp/sys/bousai/portal/6,4696,14.html #推移グラフ: http://guregoro.sakura.ne.jp/radioactivity/kanagawa/
●気象条件 ・気象庁による風向観測 http://www.jma.go.jp/jp/amedas/205.html?elementCode=1
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 11/17
・気象庁ウィンドプロファイラ http://www.jma.go.jp/jp/windpro/
・風向(海上中心ですが) http://weather.goo.ne.jp/wave/wind.html
拡散の具体的シュミレーションについては上記のサイトの予測をご覧ください。

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2. 健康・生活面における放射性物質の危険性への対応
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内閣府・経済産業省・東電からの説明が責任回避のためか、過度に放射線のリスクを低 く表現したり、誤解を招く比較を行ったりしています。放射性物質のリスクに関して一貫 して低評価の傾向が見られます。 なお、官庁系のサイトにおいて空間放射線の強度に関して「健康に影響を与えるレベル ではありません」等の記載が多数見られますが、これは被曝線量における 「閾値」(し きい値)が存在するという仮説に依拠しているか、あるいは急性の被曝症状についてのみ 述べているかであり、バイアスのかかった表現です。放射線への被曝については、ある程 度以下であれば安全、という事を意味する「しきい」を意味する閾値がなく、被曝線量に 見合ってリスクが高まるということが国際的な了解事項です。また、空間線量の高さが放 射性物質の拡散によ るものである以上、空気・水・食品も汚染されており、内部被曝も 考慮する必要があります。原発からの放射性物質の漏出は最良の見通しでも数ヶ月以上は 続くと見られ、累積被曝線量に注意が必要です。
(5 月 26 日補記:漏出は数ヶ月どころでなく、最低半年から 1 年以上と見られる。) ●低線量被曝に関する参考サイト(アーネスト・スターングラス博士講演録):
http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/index.html
100mSv 以下であれば健康に影響がない、という言説が一種の仮説に過ぎず、論争があ る上、国際機関でも採用されていない点についての解説。なおこれ はリスク物質につい て「閾(しきい)値」がないということに対応しています。私の意見でも、低線量被曝で も量に応じた比例的な発ガン・突然変異などの影響 があると考えています。
●ゲンダイネット:近藤誠・慶大医学部講師が緊急寄稿「100ミリシーベルト以下の被 曝量なら安心」はウソっぱち!
http://www.gendai.net/articles/view/syakai/129864
●European Committee on Radiation Risk による評価(ECRR2010 に関して):ヨーロッ パ放射線リスク委員会による放射線影響評価についての記事。大規模核汚染の際のリスク 評価として、ICRP の評価体系は過小であるとして具体的リスク評価の事例計算を紹介:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nuclear/articles/110319_ECRR_Risk_Model.html
※ECRR が EU 委員会の一部であるという誤解をしていました。独自の調査機関ですので、 訂正します。
行政・マスコミの放射能の安全性に関する医療情報の出所と思われる
●放射線医学総合研究所
http://www.nirs.go.jp/index.shtml
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 12/17
・経済産業省の核燃料系のキャリア官僚を役員に迎えています。
http://www.nirs.go.jp/about/officer.shtml
関連するブログ等 ●武田邦彦氏のサイト
http://takedanet.com/
放射線に対する健康・安全面での考え方、状況分析など。いわゆる「専門家」の説明も 批判的に分析しています。原子力推進の専門家の中では極めて慎重・中立的な情報を提供 しています。また、簡易の累積被曝線量の計算方法も掲載。危険なものを安全と言い、国 民を犠牲にして事故を矮小化し、東電・政府の責任を転嫁しようとする動きに警告。
●国民に内部被曝を強いる放射能暫定基準値により流通する食品 ・従来の日本の放射能汚染食品の安全基準(輸入時 Cs134,137 合計 370Bq/Kg)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1108-2.html
・東大病院 team nakagawa による「暫定規制値とは」 http://tnakagawa.exblog.jp/15130051/
※蛇足ですが、上記ブログは被曝基準の正当化だけでなく、「国民一人一人が、一度エゴ を捨てて、まとまる必要があると思います。」等と、原発震災に関わる利権構造を誤魔化 そうとしている点が問題です。どうして利権関係者のために汚染食品を食べ、国民が死ぬ リスクを引き受ける事により、賠償金額を圧縮しなければならないのでしょうか。
・team nakagawa 『「暫定規制値」とは』の説明について (上記解説の批判) http://blog.goo.ne.jp/chemist_at_univ/e/19ec2b0757777656a339ba710d4308d9
・大いなる勘違い:放射性ヨウ素の暫定基準値算出の前提 (同じく批判)
http://ameblo.jp/radi2011/entry-10847380673.html
・産総研の「安全科学研究部門」のグループ長 岸本充生氏 基準値の根拠を追う:放射性ヨウ素の暫定規制値のケース http://www.aist-riss.jp/main/modules/column//atsuo-kishimoto009.html
上記ブログより引用:「食品の暫定規制値は多くの専門家やマスメディアが言っているような「1 年間 摂取し続けた場合の値」ではなくて、「1回のイベントで汚染された食品をその後摂取し続けた場 合」の値なのだ。半減期に応じて汚染がどんどん減り続けることが前提なので、継続的な放射性物質 の排出があるような場合には当てはまらない。」
基準値の根拠を追う:放射性セシウムの暫定規制値のケース
http://www.aist-riss.jp/main/modules/column//atsuo-kishimoto010.html ・岡敏弘(福井県立大学)氏の補足: http://www.s.fpu.ac.jp/oka/radiation.htm ●放射能汚染食品情報:http://radioactivecontamin.blog79.fc2.com/
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3. 事故原発の動向と今後のエネルギー政策、国民生活 ---------------------
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短期的な原発存続をバネに新エネ導入を図る「環境団体」の危険な賭け:
脱原発は科学的知見・政策提案として訴えるだけでなく、具体的な変革のための行動を 必要としています。アイデア・取り組みについてお知らせください。これらの項目につい ての情報を募集します。また、脱原発だが当面は原発維持、という論調が、新エネルギー 普及政策を推進する組織から出ています。そもそも地震列島での原発運転の危険性をもう 忘れてしまったのでしょうか?まだ、福島第一の 1 号-4 号の全ての炉が危険な状態であ るというのに。一番、変化していないのはそのメカニズムも未解明な「人為起源 CO2 によ る地球温暖化防止」を原発停止より優先する「環境団体」の意識です。
安易な多段階単純二項選択式のロジック(風が吹けば桶屋が儲かる式論理): I:温暖化は CO2 原因 II:化石燃料はダメ、だから新エネか原子力しかない III:新エネは時間が掛かるから、できるまでは原発運転
という論理は、原発震災までの原発利権のロジックとほぼ同一です。原発利権であれば新 エネでなく、「核融合」か「高速増殖炉」が結論に来る程度の違いです。新エネの導入拡 大や発送電の分離等の改革に反対はしませんが、原発の脅威を新エネ普及補助金の踏み台 に使うというロジックで新エネ導入促進を図ろうとする場合、原発が当面残存することが 必要条件ともなります。そうでなければ強い推進力が生まれないからです。
そうしている間に比較的安全と想定した(安全審査が当てにならないことは経験したば かりです)原発が事故を起こしたらどうするのでしょうか?
まずは安全性を優先して原発を止める、そのために電力が不足して人命に危険が及ぶ (医療・生活上)ならば、ガスコンバインドサイクル発電等の環境負荷が低く、短期間に 増設可能な発電方式で供給を、そういう提案をすべきです。
※後述の ISEP の提案についての考察もご覧ください。
●関連:「「環境問題」を考える」:http://www.env01.net/index02.htm ●植草一秀氏のサイト 3 月 20-21 日の降雨について注意を呼びかける植草一秀氏のブログ
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/320-21-9886.html
以後も植草一秀氏のブログが、原子力利権の制度的性質と、今後のエネルギー政策を考え る上での意見を述べられています。産官学一体となった利権配分の仕組みで、国民の安全 を脅かす原子力開発がなぜ行われてきたか、考えるヒントとなるでしょう。また、危険と 分かっている食品を食べようとする運動など、東電・政府の責任を子供を含む国民の健康 を犠牲にすることで擁護しようとする動きに警鐘を鳴らしています。今後の情報更新も期 待しています。
・5 月 22 日「SPEEDI 情報隠蔽、そして降雨が重大な意味を持った」
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 14/17
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/speedi-1ca8.htm
・5 月 2 日「原発事故責任者に農林漁業損害を全面補償させよ」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-9140.html
・4 月 9 日「原発推進=人類滅亡導く米官業政電+学利権複合体」 http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-3e60.html
●環境エネルギー政策研究所(ISEP)等のエネルギー政策提案と、脱原発だが原発温存、将 来的には新エネルギー、という立場について この研究所( http://www.isep.or.jp/ )についてはご紹介してきたとおりです。
4 月 21 日付け原発事故賠償スキーム政府原案の批判については妥当と思います。 http://www.isep.or.jp/images/press/110421ISEPpress.pdf
ただし、4 月冒頭のレポートでは、既存原子力発電を維持した新エネルギー開発プラン を提案しており、私はこの研究所の状況認識に大きな疑問を持っています。これは他の 「脱原発だが、当分原発温存、将来は新エネ」という立場の組織に共通した疑問です。 ・4/05(火)ISEP プレスリリース(PDF)
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.2 3.11 後の原子力・エネルギー政策の方向性 ~二度と悲劇を繰り返さないための6戦略~ 環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_StrategyNo2.pdf
・4/04(月)ISEP プレスリリース(PDF)
「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフ
ト」へ【改訂版】環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也、主席研究員 松原弘直
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110404.pdf
この中で、同研究所は「原子力は自然減と震災損傷を考慮して約 10%もしくは 2020 年 までに全廃」(報告書 1:2 頁)とし、部分的な停止を提案しつつも、部分的に存続させ る方針を示しています。 もはや既存の原子力発電(筆者の居住する地域で震災の被害を受けた柏崎・刈羽原発な ど含むの安全性が担保されていないことは明白となりました。それ が1基であろうと、 大変なリスクを持つ原子力発電の延命は、即、日本国民の滅亡に繋がる可能性があり、そ れがいつになるか(2020 年まで持つか?)分からない以上、最も大切な人命尊重を後回 しにすべきではありません。この報告書の姿勢は、惰性に流されています。 また、「気候変動政策・低炭素社会構築にエネルギー政策の転換を反映させる。」(報 告書 2:2 頁)、「 気候変動政策・低炭素社会構築としたエネルギー政策との相乗的な統 合」「大量エネルギー消費維持&原子力拡大が、気候変動政策(地球温暖化対策)の選択 肢 としては相容れないことがはっきりした。」(報告書 2:7 頁)としていますが、そも そも地球温暖化問題が環境問題として重要度が高いのか?「低炭素社会」のスローガンは 原発推進のためのプロパガンダであるという論点にどう答えるのでしょうか。 元々、環境負荷の指標を二酸化炭素とし、低炭素を環境政策の目的とすること自体が、 そのものとしてほとんど誤っています。(ほとんど、と言うのは化石燃料の燃焼の結果 「のみ」に着目すると確かにその削減が環境保全に望ましいからですが、)それが、実際 上、代替的エネルギーとしての原子力推進のための偽の目的であると指摘されながら、低 炭素の枠組みで研究資金を得てきた科学者達に共通して反省していただきたいものです。
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 15/17
#なお、2010 年 10 月 16 日、17 日 京都 同志社大学のエントロピー学会シンポジウム 基調講演においては、『低炭素社会という名の高ウラン社会を問う』と題し、室田武氏に より、二酸化炭素濃度が長期的に増加していることを世界で最初に突き止めたキーリング の研究に、専門家以外で真っ先に着目したのは、当時アメリカ政府のエネルギー研究開発 局(ERDA)傘下の研究所の所長で、マンハッタン計画にも参加し、原子炉の開発を主導し てきたワインバー グ(Alvin M. Weinberg)であることが指摘されています。
参考: 室田 武「低炭素社会という名の高ウラン社会を問う」、『エントロピー学会第 28 回シンポジウム
予稿集』(エントロピー学会第 28 回大会基調講演予稿 2010/10/16・17 同志社大学)。 Alvin M. Weinberg "The Second Nuclear Era", http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1911916/ . |目次に戻る|
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4. エントロピー学会 春の研究集会「原発の廃炉に向けて‐福島原発同時 多発事故の原因・影響の真相を総合的に解明する」記録 (4/23,24)
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エントロピー学会では 4 月 23 日、24 日に表記研究集会を京都で開催しました。 なお、本研究会の内容は書籍として出版されます。エントロピー学会編『廃炉に向けて (仮題)』日本評論社(7 月予定)。
内容(再掲):4 月 23 日(土)
・山田國廣(京都精華大学教授) 開会の挨拶
・広瀬隆(作家・ジャーナリスト)「福島原発同時多発事故から何が分かったのか。
そして、私達は何をすればいいか」: E-ラーニング形式の Flash スライド(講演音声つ き)で視聴できます。大変分かりやすくなっています。是非ご覧ください。
http://entropy.ac/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=554
資料は次の URL から:http://entropy.ac/modules/mydownloads/viewcat.php?op=&cid=13
英文版資料: Hirose Takashi: The Nuclear Disaster That Could Destroy Japan and the World – On the danger of a killer earthquake in the Japanese Archipelago:
http://entropy.ac/download/nd.pdf
・福本敬夫(阪大理学部)「原子炉から大気、水、食品、人体への放射能汚染の広が りをどうみるのか」 ・山田國廣「深刻な土壌汚染」 ・菅井益郎(国学院大学教授)「飯舘村現地調査の報告」
内容概観:原発震災により、以前より指摘されてきた地震列島日本で多数稼動する原発 の安全神話が偽りであることが分かり、次々に深刻な汚染状況が明らかになった今でも、 マスコミも国民も行動をとろうとしない、そのことの危機が指摘されました。また、大気 中、食品、魚介類、などに広がり、今後も数十年以上にわたり長期間続く放射性物質によ る汚染と、内部被曝の脅威について解説されました。飯舘村の調査報告では、極めて高い 放射線量を検出しながら、なかなか避難措置がとられず、自然を生かして独自の村づくりを目指していた飯舘村の暮らしが、根こそぎ破壊されていることが報告されました。 4月24日(日)
●24 日の講演(後藤・井野・黒田・室田・三輪の各氏)とパネルセッションについて Ustream 録画で視聴可能です。
講演:http://www.ustream.tv/recorded/14235271 パネルセッション:http://www.ustream.tv/recorded/14240664
・後藤政志(元東芝技術者)「福島原発事故で何が起こったのか:原発設計技術者の視 点」
・井野博満(東京大学名誉教授)「福島原発で何が起こったのか:その意味するもの」柏 崎・刈羽原発の閉鎖を訴える科学・技術者の会
・黒田光太郎(名城大学教授)「東電・保安院などの事故対応:柏崎・刈羽原発での経 験を踏まえて」
・室田武(同志社大学教授)「原発廃炉の経済学:二酸化炭素 1990 年比 25%の検証」 ・三輪大介(沖縄大学地域研究所特別研究員)「上関原発の工事中止の行方」
・パネルディスカッション パネリスト上記報告者(広瀬氏以外全員)司会:山田國廣・ 和田喜彦(同志社大学教授)
内容概観:当初の圧力変動で、格納容器の破壊は明らか、この時点でスリーマイルを超 えたことは明らかだった。原子炉の状態の推定と今後の展開について。漏出が続く放射性 物質、原子炉を水で洗っている状態。事故原因について、推進派は、全てを津波のせいに して、津波対策を施して原発の存続を図ろうとしている事について。福島での放射能汚染 の現状、年間20ミリシーベルトの地域に住むと1000人に一人は癌で死ぬ。子供のリスクは 5倍、乳幼児は9倍。0.11μSv/h超えると要注意。現場では被曝労働も横行。脱原子力につ いての取り組み。

終わりに:原発震災か原発犯罪か

「皆さん、原子力事故という見出しを見ているが、私は違うと思う。 これは原子力犯罪なんだ。広島・長崎、第五福竜丸、こうなるとわかっていた。 戦後一貫して原子力を推進してきた、金儲けしたい悪党どもが起こしたこと。」
(住民運動により阻止された巻原発の元予定地、新潟市西蒲区における西尾獏氏(原子力 資料情報室)講演会での住民発言(筆者メモ)(5/15)より)
原発震災関連情報は、まだ、未整理・不十分ですが、随時公開していきます。
原発震災関連情報 2011 年 5 月 26 日更新 17/17

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